劇場公開日 1989年10月7日

千利休 本覺坊遺文のレビュー・感想・評価

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3.0昭和の名優たちのぶつかり演技

2024年10月6日
PCから投稿
鑑賞方法:TV地上波

アクションも大きな動作もなく、セリフも少なく、ほとばしる感情を押し殺し装った演技。名優たちは見事に演じた。そうそうたる出演者、ミフネ、錦之助、芦田伸介、加藤剛、上条恒彦がそれぞれの役に見事にはまった。この中では若手の奥田瑛士も頑張った。 静寂さ様式美、音楽は脇役。その圧巻は、茶室の利休と秀吉の激闘かな。生花や書、造作で利休が戦線布告する気持ちが伝わる。 戦国大名に取り入って茶道のステータスを確固たるものにした。その勢いで妥協もできず苦悩する利休たち。セリフと裏腹の、時代に順応できない男たちの姿か。

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Bluetom2020

3.5茶人としての利休の道

2022年10月25日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

奥田瑛二扮する本覚坊遺文は、三船敏郎扮する千利休の弟子でありあの世の道を行く千利休の後を追っている夢を見た。ある日本覚坊は、萬屋錦之介扮する織田有楽斎を訪ねた。利休が亡くなって27年経っていた。何故にして千利休が切腹したのか織田有楽斎でも知らなかった。 利休の死について皆で語り合うも全ては分からず。茶人としての利休の道。茶室はただひとりで立てこもる砦であったと言うがなかなか難解だったね。

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重

3.0佗茶を権勢の場に持ち込んでしまった矛盾を…

2022年10月19日
スマートフォンから投稿

1989年の劇場公開時は、 勅使河原監督の「利休」との同時公開が 話題になっていた。 「利休」のキャッチコピーは 「美は、ゆるがない。」だったが、 逆に美に溺れた印象があり、 この「本覺坊…」の方が圧倒的に面白かった 記憶がある。 因みにキネマ旬報では、同じ年に 「本覚坊…」が第3位、 「利休」が第7位だった。 今回の鑑賞はCMの入る民放放映 でのものだったので 短縮版になっていないか心配したが、 録画機でCMを除去したら ノーカット版だったことが分かり、 安堵して鑑賞することが出来た。 しかし、33年ぶりに改めて鑑賞すると、 この作品も「利休」に負けず劣らず 様式美にこだわった作品のように思えた。 この映画、ミステリー仕立てで 映像世界へ引き付けられるものの、 茶道の“さ”の字も知らない小生には、 三人の茶人の示し合わせての 命を懸けた権力への諍いの心理は 想像の域を超える。 劇場公開時に購入したパンフレットでは、 熊井啓監督の 「切腹は佗茶を権勢の場や戦場に 持ち込んでしまった利休が、 その矛盾を解決するために、 自ら選択した潔い行為であった」 とのコメントが一番腑に落ちた。

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KENZO一級建築士事務所

3.0ヴェネツィア銀獅子賞ってことで期待したが、苦手な何も起こらぬ系だっ...

2022年10月15日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

ヴェネツィア銀獅子賞ってことで期待したが、苦手な何も起こらぬ系だった。 利休の最後の謎が明かされる…と思ったが、そうでなし。お子ちゃま脳の私には辛すぎる(笑) 三船敏郎と萬屋錦之介の演技合戦が見どころか。 残念ながら私的に興味なし。なんたら賞の作品ほど個人的には合わない(笑笑) BS日テレ

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はむひろみ

3.5武家でもないのに

2022年2月22日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

千利休(三船敏郎)が武家でもないのに、何故、切腹を命じられたのか、これを愛弟子の本覺坊(奥田瑛二)が解き明かしていく。 死生観のようなものが根底にあり、これを侘び寂びと言われても、凡人にはなかなか。 でもこれだけ格調高く描かれると、頭を垂れてしまう。

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いやよセブン

3.5茶人たちの死

2020年7月2日
Androidアプリから投稿

武士道といふは死ぬ事とみつけたり…で有名な「葉隠」(1716年頃)などで 武士道精神が完成された、と言われている それ以前だが 純粋な武士の文化とされた「茶道」の極みを目指した三人の茶人、宗二、利休、織部は切腹することに 利休自死の後も その精神を探り続ける本覚坊(奥田瑛二)が主役だった 口火を切る山上宗二(上條恒彦)が凄まじく、堺の商人とは思えないほど 思わず声が裏返る秀吉(芦田伸介…笑) 端正な三船の利休も武士のよう 草月流家元でもある勅使河原宏監督の映画「利休」を先に見てしまったせいか、秀吉との最後の茶席に飾られた花と刀の組み合わせに ドン引きした 自然を取り入れるのが上手そうな利休がするとは思えないのだが… 無粋過ぎるような気もする 精神世界に焦点をあてているのだから、いいのか? なんだか秀吉に同情してしまった 死の同盟を組むほどの覚悟で茶を極めることで 異次元に入ってしまった、一段の飛躍を遂げたらしい三人を理解した有楽斎(萬屋錦之介)の臨終の場面でも、その演技に半分感心しながら半分引いた 秀吉の存在の希薄さは 映像的には彼等の邁進(求道)が暴走に見えたりもする ちょっと変かも でも外国人受けしたのか ヴェネツィア国際映画祭銀獅子賞受賞 本覚坊がさまよう日本の原風景や賽の河原の映像は美しい 男達の精神世界の話らしく、女人は全く登場しない

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jarinkochie