「織部釉は好き」千利休 本覺坊遺文 ぷにゃぷにゃさんの映画レビュー(感想・評価)
織部釉は好き
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出だしから格調高かった。ベネチアはこういうの好みなんだぁ。でも、ヨーロッパの人々に、本当にニッポンの侘び寂びが伝わっているのだろうか。ちょっと疑問…。
本覚坊にとって、千利休の魂は死んでいない。日々突然現れる師匠(幽霊?夢?マボロシ?)と、言葉を交わす。たとえ幻想だとしても、本覚坊には利休が必要なのだろう。彼にとって、利休の死は過ぎ去った過去ではないのだ。
山上宗ニの名前は、初めて知った。映画でも激しい人だったが、調べたら実際に荒ぶる人だったらしい。でも、利休についていろいろ書き残していて、後世役立っているそうだ。ま、映画の中では、声がでかいおっさんであった。
狭い茶室の中で、喧々諤々の三人の男たち。宗二も利休も町人だが、古田織部は武士。なんだけど、加藤剛だと優しげで、三船敏郎の方がよほど武士っぽい。しかし、なぜ死と茶の湯が関係しているのだろう。茶道を突き詰めると、哲学に発展するのか。いくら戦国の世を生きたからといって、死に近付きすぎでは? 花と短刀が飾られてる部屋で、キリキリしながら茶が飲めるかい! 僕はイヤだ!! ロイヤルミルクティーをお願いね。
萬屋錦之介は、やはり歌舞伎の声だと思った。三船敏郎とのツーショットは、大変豪華であった。いい時代だったなあ。
キャストに女性が一人もいない、とても珍しい作品。
BS日テレ 特選時代劇の放送にて。
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