瀬降り物語のレビュー・感想・評価
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昭和初期、四国山中における山窩(サンカ、山の民)の厳しい生活をドラマ化
名前と少しの伝聞だけをかろうじて知っているに過ぎない山窩(サンカ、山の民)。
戦局に突入する時期の昭和という時代背景のもとに彼らの生活を、俗的な〝一般国民”との関わりを絡めつつ描写していく。
どれだけこの映画でサンカの人達の実情を描いていたのか分からないが、その〝香り”の一部だけでも嗅ぎ取れたような気はした。
※一部だけなんて失礼! 本物の冬季積雪期の撮影にはオオーッと驚かされた。
戸籍ない流浪の民が、戸籍持ちの村人たちと交わる中で生じうる問題の一端も垣間見える。
そして、国家総動員法という抗いようのない巨大権力に翻弄される山の民の苦しみも・・・。
ラストのクライマックスは予想外の展開だったが、山の民と「一般国民」、そして国家権力すべての困難を解消する一つの手段が提示されていたようで、ホーッと感心すると共にじんわり感情が動かされた。
製作陣とキャストの方々に全面的に敬意を表します。
追記
音楽が全く合っておらず中盤位までかなり気になったが、全部見終えてまぁいいかという気分に。
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