劇場公開日 1981年12月19日

セーラー服と機関銃のレビュー・感想・評価

全37件中、1~20件目を表示

4.0角川映画で大人になった

2024年10月28日
iPhoneアプリから投稿

私は角川映画を観て育った。
主題歌だってほとんど歌える。
その影響なのか自分はちょっと変わった発想をする子供だったように思う。
ちょっと変わった発想って?
それは「17歳になったら黒のダブルスーツに身を包んだヤクザのおじさん達が学校の正門前にズラリと並び自分を出迎えに来てくれるだろう」と言う、まあ発想と言うかは妄想?いや憧れのみたいなものが兎に角あった。
セーラー服を着た女子高生がある日突然、目高組なる弱小ヤクザの4代目組長を襲名しいぶし銀の兄貴分や陽気な若い衆と兄弟の盃を交わす事になる。そしてクライマックス、新興勢力の悪徳ヤクザ組事務所で彼女は正義の機関銃を撃ちまくる。まさにタイトルそのままにセーラ服と機関銃の世界観である。その非日常的なストーリー展開に子供ながらワクワクしたものである。
私にはそれこそが映画だった。
兄貴分の佐久間を演じた渡瀬恒彦さんは当時30代後半だったはず。自分はその年齢をいつの間にか追い越してしまった。大人が今以上に大人だった時代。自分の命をかけて誰かを守るとか本気で誰かに惚れるとか私が憧れ目指した大人は角川映画の中にいたように思う。結局、憧れのままでしたけど。
いや、今からでも遅くない。その憧れにちょっとだけでも近づけるよう慣れ過ぎた生活から抜け出してみるのも良し。セーラー服と機関銃を口ずさみながらね。

コメントする (0件)
共感した! 7件)
ychiren

4.0カイカン

2025年6月23日
PCから投稿

伝説の作品ではありますが、公開当時はガキ向け映画で、映画ファンを自認する者が観に行くもんじゃない、という印象でした。
初見ですが、死んだ同僚を背負って歩く場末の飲み屋街にチンドン屋がフラフラ出てきたり、セーラー服に赤いハイヒールを履かせたりする圧倒的感性の演出と、どこがそんなに人気があったのか未だに理解できない薬師丸君の摩訶不思議な魅力が完璧に一体化したシュールな作品です。

コメントする (0件)
共感した! 3件)
越後屋

3.0圧巻の長回し

2025年5月19日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

笑える

興奮

カワイイ

ストーリーはあってないようなもの。

次はノーカット「完璧版」を観たい。

同時期にフジテレビでやっていたドラマ版※(原田知世のデビュー作)も何とか見れないだろうか…
※使用している洋楽の許可が下りずソフト化されていない。(一部youtubeで見れる)

コメントする 3件)
共感した! 14件)
YOU

5.0単なるアイドル映画ではない、大いに実験的で野心的な演出で、今でも語りつがれる理由も納得です。

2025年5月17日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

興奮

カワイイ

惜しまれつつ25年7月27日に閉館する「丸の内TOEI」さんにて「さよなら丸の内TOEI」プロジェクトがスタート。同館ゆかりの名作80作品以上の特集上映中。
今週は角川映画特集。
『セーラー服と機関銃』『時をかける少女』の豪華2本だて。

『セーラー服と機関銃』(1981年/112分)
ご存じ薬師丸ひろ子氏が一躍国民的トップスターへ駆け上がった代表作。
監督は相米慎二氏、薬師丸氏とは監督デビュー作『翔んだカップル』(1980)以来2度目のタッグ。
すでに何度も鑑賞してますが鑑賞するたびに新たな発見がありますね。
いわゆる主演アイドルの笑顔のアップがバンバン多用される【アイドル映画】ではなく、ひたすら望遠のロングショットと、ほぼすべてのシーンがワンカットの長回しで圧巻。
ほとんど寄りのアップショットがなく、あまつさえ移動ショットでは樹木がキャストに被ってしまうほど。
通常なら「ここで切り返してアップ」が定石のシーンでもロングの長回しで、脇の目高組トリオや柳沢慎吾氏、光石研氏が演じる高校生トリオはほとんどアップがなく最後まで個々の判別がつかずですが、その徹底ぶりは芸術の域。特に地蔵菩薩から暴走族と遭遇、バイクを借りて新宿通りを疾走するシーンは5分近くのシーンは壮観ですね。
単なるアイドル映画ではない、大いに実験的で野心的な演出で、今でも語りつがれる理由も納得です。本作での長回しの試行錯誤が『ションベンライダー』(1983)、そして『台風クラブ』(1985)と洗練されていきますね。

薬師丸氏も前作『翔んだカップル』で監督と気心が知れていたのか、監督の意図する演出に忠実でしたね。逆にアップのシーンが少ないので、佐久間真(演:渡瀬恒彦氏)との別れのキスのシーンなどがより強く印象に残ります。

クライマックスの機関銃を撃つシーンは、ヘロインを溶かして隠した瓶の破片が、薬師丸氏の頬に直撃、実際に流血しているのですがカットせず続行、OKテイクにしたのは、スローモーションシーン、流行語にもなった「カ・イ・カ・ン」のセリフともあいまって映画史に残る軌跡のシーンになりましたね。

ラスト。
目高組の仲間全員と別れ、元の女子高生に戻った泉が、新宿東口の歩行者天国でセーラー服姿に赤い口紅と赤いヒールを履いて、マリリン・モンローのようにスカートをひらめかす長回しに、本人歌唱の「セーラー服と機関銃」が流れるエンディングは、薬師丸ひろ子氏の神々しい魅力と歌声で、何度観てもグッと来ますね。

コメントする (0件)
共感した! 4件)
矢萩久登

3.0さよなら丸の内1

2025年5月17日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

さよなら丸の内のプログラムで観て参りました。
天涯孤独になった少女が祖父の遺言で、ヤクザの組事務所を襲名して、奮闘するという話。
ずっと昔に小説は読んでましたが、映画はテレビで見たきりでした。
今回、せっかくの機会なので劇場に足を運びました。

それにしても
話の流れや成り行きが強引過ぎる印象でした。
このヒロインの行動に当時はどう共感とかあったのかなぁ。
展開が早いやら、常識が違いすぎるやらで
あまり物語に集中出来ず。

あの名場面、「……カイカン……」の前後や繋がりが観れたのは良かった。
このセリフのおかげでヒットした映画なんじゃ?
薬師丸ひろ子の綺麗さは当時はわからなかったけど、今見るとやっぱり違うな、という印象。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
のんさば

3.0当時薬師丸ひろ子が相当、追い詰められて撮影したエピソードなどを知っ...

2025年5月8日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

当時薬師丸ひろ子が相当、追い詰められて撮影したエピソードなどを知ってしまってから観てしまったのもあり、
高校生を性的に消費できてしまう感じも相まって面白いより心配の気持ちが勝つ。
とくに組長となった主人公が組員達の娘や妹役であり母親役、恋人役の様に求められる部分はけっこう気持ち悪い。時代的なものがあるのは当然だが、この女性に求められる役割のグロテスクさと青春映画の爽やかさのコントラストでなんとも言えない気持ちになる。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
madu

5.044年過ぎて再見すると更に深い

2025年4月13日
iPhoneアプリから投稿

 BSで4kリマスター版の放送があり、見出したら止まらなかった。当時でも現実離れした赤川次郎のストーリーに凝ったロケ場所に漫画的な登場人物を置きつつ、一作目の「翔んだカップル」同様のドキュメンタリックな長回しで掬い取る。そしてきちんと破綻せずストーリーが語られる。後半はほとんど見ていないが、本作と「ラブホテル」が相米慎二のベストツーだという感想は覆ることがなかった。
 そして薬師丸ひろ子と同い年のマタゾウは、あまりに可愛い当時の彼女から、その後の自らの様々な出来事や彼女の作品を踏まえた今改めて見ることができて良かったと思う。時間を踏まえて、星いづみ、ぢゃなくて星いつつ。
 ちなみに事務所ビル前で転ばされる風鈴売りは角川春樹その人です。

コメントする 1件)
共感した! 13件)
またぞう

3.5思ったよりもとんがっていた

2025年3月27日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

初めての鑑賞。思ったよりもとんがっていてびっくりしました。当時小学生にもなっていなかったのですが、「か・い・か・ん」は覚えているので、相当コマーシャルとかでやっていたのかもしれない。

昔ながらの任侠映画に80年代ポップカルチャーを足した感じで斬新だったと思います。作品の雰囲気もちょうどバブルに向かう狂乱さと昭和がミックスしていたり。裏社会の三大寺もコミック誌にでてきそうなキャラで意外でした。

死に対しての価値観も今とは違って見えました。死が近かったしあっさりしてました。

コメントする 2件)
共感した! 7件)
ミカ

2.0カイカン……か?

2024年9月2日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

単純

良くも悪くも、素人娘を映画の主演女優に起用する、角川春樹の戦略映画。
セーラー服女子高生がヤクザの親分に、ある日に突然なるとか、
リアリティー無視の作品。
横溝正史のネタが尽き、松田優作の主演作品も尽きた頃、アイドル女子
路線に向かうしかなかったという、角川映画の実情…
一番有名な、ラストで少女が機関銃を乱射して「カイカン」と言う場面だが、
その後の多くのハリウッド映画で機関銃、バズーカ、ロケットランチャーなどを
大量投入したアクション物と比べると、随分見劣りする…

コメントする (0件)
共感した! 3件)
777

3.5【故、相米慎二監督が薬師丸ひろこさんをアイドルとしてではなく、一人の若き優れたる資質を持つ女優として描いた作品。薬師丸さんの美しき声が全国に認知された作品でもある。】

2023年3月7日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

幸せ

ー 年代的に初鑑賞である。他の作品レビューでも記載したが、薬師丸さんの私にとっての印象は、優しい日本のお母さんなのである。
  だが、最近少しづつ鑑賞している薬師丸さんのお若き頃の作品を鑑賞すると、そこには角川氏に見出された若き女優さんの魅力が詰まっているのである。-

■父を交通事故で亡くしたばかりの女子高生・星泉(薬師丸ひろ子)は、遠縁に当たる日高組組長の遺言で、構成員が4人しかいないその組の組長となる。
 麻薬トラブルに巻き込まれ、部下を次々と殺された彼女は、佐久間(渡瀬恒彦)や政ら生き残った部下と共に敵地へ乗り込むが…。

◆感想

・ストーリー展開は、荒唐無稽であるが、それをキッチリと薬師丸ひろ子さんや、渡瀬恒彦さんや刑事でありながら、悪の道に染まった柄本明が補っている。

・驚いたのは、故、相米監督のヒロイン星泉を演じた薬師丸ひろ子さんの、映し方である。
2度ほど、お腹丸出しのブリッジをさせたり(特に、ストーリーに関係ない。)、アイドル映画であればアップが多用される昨今の映画とは異なり、ロングショットや魚眼レンズでの撮影など、故、相米監督の”アイドル映画を撮っているのではない!”と言う声が聞こえて来そうな映像の数々に驚く。
ー 相当、角川氏に叱られたのではないかなあ・・。-

<ラスト、目高組がビルの屋上で解散するシーンも、俯瞰ショットで撮られているし、その後薬師丸ひろ子さん演じる星泉が、普通の女子高生として、街中の雑踏で幼き子と絡んだり、マリリン・モンロー宜しく地下鉄の通気口の上で、スカートが舞うシーンなどは、故、相米監督の”俺は、アイドル映画を撮っているんじぇねえぞ!”と言う想いを感じた作品である。>

コメントする (0件)
共感した! 12件)
NOBU

2.5角川映画と言えばこの映画のイメージ

2023年2月22日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

私が小学生の頃に流行ったこの映画、主人公の薬師丸ひろ子が機関銃をぶっ放すシーンは非常に有名ですが、今まで観た事が無かったので映画館で観てきました。

1980年代に一世風靡した角川映画って正直言ってストーリーが良いとか演技が良いといった褒められる点が残念ながら少ないのですが、でもこの時代の映画ってなんか味がありますよね。この映画は結構好きです。劇中に出てくる車とか風景がとても懐かしく感じました。
クレーンで吊り上げられるシーンとか暴走族と一緒にバイクに乗るシーンはコンプライアンス的に今の時代では絶対に無理。昭和の時代だからこそできた貴重なシーン。

コメントする 2件)
共感した! 5件)
canghuixing

3.0薬師丸ひろ子、意外と可愛かったんだ

2023年2月20日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

新入社員の頃、実家がある街の映画館で観た記憶あり。出演者が若い、特に柄本明には感動。

コメントする (0件)
共感した! 2件)
あっちゃんのパパ

5.0ショック

2022年5月9日
PCから投稿
鑑賞方法:TV地上波

子供の頃、ベストテンやトップテンを観て歌だけは覚えていたが、内容はまったく知らなかった。不良のドラマの一つで学校で機関銃をぶっ放すんだろうと想像していた。その後、数十年すっかり存在を忘れていた。

地上波で再放送されたので何となく録画して観た。かなりはまった。

あの昭和の空気感が見事に表現されている。特にヤクザの不毛ないさかいと虫けらのような死に方。当時、戦争やヤクザの争いで死んでいく人たち、というより死をあまり恐れないかに見える人々の感覚が怖くて仕方がなかった。

アイドルに対して過剰なサドな演出、まるで芸人扱い、今じゃ絶対無理だ。そしてヤクザな男たちの名演。渡瀬さん、三國さん、柄本さん、寺田農さん。まゆみさんのメイクは今観ても違和感がない。美人。

仕事で頻繁に訪れた新宿センタービル、損保ジャパンビル、そして最近よく近くを通る代々木の踏切の30年前の姿がこの映画で。

こだわった映像とキャラクターの設定で、ふとレオンを思い出した。

酷評もある最後のシーン、死んだかつての仲間のヤクザたちを心の片隅に置いて(チンピラの命はそもそも軽くはかないのでそれだけでも特別)一人堅気の生活に戻った少女を、あの曲で表現したと理解した。

薬師丸ひろこの歌がこの数日、頭から離れない。

コメントする 1件)
共感した! 3件)
どすこい

4.5カイカン!

2021年9月15日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

薬師丸ひろ子の伝説的なヒット映画で、相変わらず相米慎二監督のサド的演出が光る。
女子高生が突然、ヤクザの組長になり、抗争に巻き込まれる。
中身はかなりハードだが、ラストの「カイカン!」がすべてをかっさらっていく。
ひろ子ちゃんの怪我が、大したことなくてよかった。

コメントする (0件)
共感した! 4件)
いやよセブン

3.5すげえおもしろい

2021年3月29日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

設定ははちゃめちゃ。だけどすごくおもしろい。
ラストまで息が抜けなかった。
薬師丸ひろ子のオーラは十分として、渡瀬恒彦が光っていた。
脇の俳優陣、みんな若いなあ。
でも、たくさん死んだね。

コメントする (0件)
共感した! 3件)
まこべえ

4.0充満する死の気配

2021年2月14日
iPhoneアプリから投稿

再々…見。
絶頂期のアイドルをしてエロスとタナトスをべったり塗り込んだ一本。
田中陽造シナリオの真骨頂。
少女が生き輝く程に死の気配が充満し、男達は先を競うように死んでいく。
「トトロ」「幕末太陽傳」「蛇イチゴ」「戦メリ」…死の気配ゆえの傑作群。

コメントする 1件)
共感した! 8件)
きねまっきい

5.0薬師丸ひろ子、最高です

2020年8月23日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

笑える

幸せ

役者ぞろい。セリフがいい。「カイカン」の意味が半ばにちゃんとあるから美しく回収されている。そして、義太夫の語りにのって立ち去る姿は決まりに決まってた(そういえば原作者の赤川次郎さんは文楽好きで劇場ロビーでよくお見かけした)。最後、セーラー服に赤いヒール、下からの風にスカートがふわり。制服姿のマリリン・モンロー。〆の台詞も含めてカッコ良すぎ。

森村泰昌が彼女に「なった」理由がよくわかった。

こんなに遅くになって初めて見たけれど見て良かった。しあわせ。

コメントする 4件)
共感した! 14件)
talisman

2.5カ・イ・カ・ン では無い…

2020年7月31日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

興奮

難しい

元々、薬師丸ひろ子の顔は好きじゃないんだけど、この娘が大人気だったなんて…

作品としては、色々と実験的な映像も多く、女の子が主人公の青春映画とは思えない展開。ストーリーは微妙だけど、お笑いウルトラクイズ的なクレーンのシーンや、本物の暴走族と爆走するシーンなど、今じゃ考えられないシーンも多く、これが大衆に受け入れられた時代があったんだ(!?)って感じ(^_^;)

まぁ、とりあえず、今見たら衝撃的なシーンは多いけど、面白い作品では無い気がする…

それにしても、酒井敏也、柄本明、柳沢慎吾、光石研など、当たり前だけどみんな若い( °o°)

コメントする (0件)
共感した! 2件)
n.yamada

1.5アイドルと歌の力と すけべ心

2020年5月14日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

原作未読。
ライトミステリーの代名詞ともいえる赤川氏の作品。

う、う~ん、映画は突っ込みどころ一杯。
 軽いタッチで進んでいく描写ではなく、泉には変にエロチックな描写をしながら、周りを演技派で固めて、コメディタッチではなく、結構重々しく撮っているからバランスが悪い。

「完璧版」のDVDを借りたらしい。
 監督が思い描く”少女”にやらせたいことをやらせたような映画。
 強引な、シーン、シーンを見せればいい、その繋がりなんて関係ないというような展開。
なので、主人公をはじめ登場人物の心情・行動原理を共感して追えない。シーンやカットごとに気持ちを切り替えてみる映画。

なんでこの映画があれほどヒットして、有名で、ファンがいるんだろうと思う。

一つは、そんなぶつ切りの設定の中でも、当時としたら印象に残るシーンがあるからか。
 実際にはありえないが、校門でのお出迎え。”お嬢様”とか、”番長もの”でも、いろいろな形で、映画・ドラマ・アニメ・漫画でもあるシーン。しかもの取り合わせがおもしろい。
 アイドルのクレーン釣り。無名の新人や落ち目の芸人を売り出すためではない。大切に扱われるはずと思っている観客の予想を裏切っての仕打ち。今でこそ、アクションするスターはいるけれど、このシーンて、アクションではなく罰ゲーム。初見時は、この後の銃撃シーンより記憶に残った。
 そして、銃撃シーン。「か・い・か・ん…」。道義心的には突っ込み入れるが、やっぱりスカッとする。しかも、周りの子分たちが、泉を気遣っているさまが、またなんともこそばゆい。

かつ、渡瀬氏、大門氏、柄本氏、北村氏、寺田氏、三國氏ら脇を固める俳優のうまさ。今観てもしびれる。
 そんな中にあって薬師丸さんの演技はイマイチ。
 演技の質以前に、何してんの?という不可解な行動が多い。人が話しているのにああいうことしながら聴くとはなんだと怒鳴りたい場面とか、ぴょんぴょん飛び跳ねるとか、変な行動も多々あり。監督がやらせているんだろう。

なのに、目が薬師丸さんを追ってしまう。それがスター・アイドルのオ―ラなんだろう。

Wiki等を読むと、赤い口紅、赤いハイヒール…少女が女になる過程の…みたいなことが書かれていた。それって、男が描く、少女であり、女。不愉快になる。性の対象としてしか見ていないんだな。
 ロマンポルノ出身の監督と知り納得。

そして、意味不明なラストにかぶって、あの有名な名曲が流れる。
 薬師丸さんの伸びやかで鈴のような声と、心地よいサウンドと言ってみたい、言われてみたい胸キュンの歌詞。
 この歌だけで、素敵な一本の映画を観た気になる。
 歌って偉大だ。

コメントする (0件)
共感した! 4件)
とみいじょん

3.0薬師丸ひろ子の記念碑的作品

2020年5月11日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

高校生の時リアルタイムで見た
角川映画って宣伝がすごくて今でいうメディアミックスの走りだったと思う
読んでから見るか見てから読むかって
当時すごい話題になってミーハーで見に行った
正直当時からあほらしい話って感想しかなかった
後の時をかける少女(原田知世)にははまったから角川アイドル映画全否定ではない
薬師丸ひろ子は飛び切りの美人ではないけど不思議な魅力ある子だなとは当時から感じてた
あれから何十年か経って久々BS放送で見た
やはりストーリーは荒唐無稽でばかばかしい限りなのだが映像なんかが今見るとかなり凝ってる
飽きずに最後まで観賞できたのはやはり薬師丸の魅力と渡瀬の名演のおかげかな
面白いか面白くないかと言えばやはりストーリーは面白くないけど薬師丸ひろ子がこの映画で大ブレークしたのは納得できるかな

コメントする (0件)
共感した! 3件)
nekoma
PR U-NEXTで本編を観る