劇場公開日 1981年12月19日

「ショック」セーラー服と機関銃 どすこいさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0ショック

2022年5月9日
PCから投稿
鑑賞方法:TV地上波

子供の頃、ベストテンやトップテンを観て歌だけは覚えていたが、内容はまったく知らなかった。不良のドラマの一つで学校で機関銃をぶっ放すんだろうと想像していた。その後、数十年すっかり存在を忘れていた。

地上波で再放送されたので何となく録画して観た。かなりはまった。

あの昭和の空気感が見事に表現されている。特にヤクザの不毛ないさかいと虫けらのような死に方。当時、戦争やヤクザの争いで死んでいく人たち、というより死をあまり恐れないかに見える人々の感覚が怖くて仕方がなかった。

アイドルに対して過剰なサドな演出、まるで芸人扱い、今じゃ絶対無理だ。そしてヤクザな男たちの名演。渡瀬さん、三國さん、柄本さん、寺田農さん。まゆみさんのメイクは今観ても違和感がない。美人。

仕事で頻繁に訪れた新宿センタービル、損保ジャパンビル、そして最近よく近くを通る代々木の踏切の30年前の姿がこの映画で。

こだわった映像とキャラクターの設定で、ふとレオンを思い出した。

酷評もある最後のシーン、死んだかつての仲間のヤクザたちを心の片隅に置いて(チンピラの命はそもそも軽くはかないのでそれだけでも特別)一人堅気の生活に戻った少女を、あの曲で表現したと理解した。

薬師丸ひろこの歌がこの数日、頭から離れない。

どすこい
どすこいさんのコメント
2022年5月9日

40年前でした。

どすこい