「セーラー服組長の極道青春物語!」セーラー服と機関銃 ratienさんの映画レビュー(感想・評価)
セーラー服組長の極道青春物語!
BSで放送されたものを録画して鑑賞、いや〜懐かしい。
当時、薬師丸ひろ子さんが大好きで、写真集も持ってたな〜なんて、思い出しました。
映画に登場する如何にも昭和な風景もホンっと良いですね。
こういう昔の映画を見てると、懐かしい人たちの若かりし頃に驚きます。
本作でも渡瀬恒彦さんや柄本明さん、三國連太郎さんなんか、みんな若々しい。酒井敏也さんも出ていて、今と変わらないような役柄でしたが、しっかり髪の毛が多かったです。
薬師丸ひろ子さんを囲む高校生3人組は覚えていたんですが、柳沢慎吾さんを見つけて、「お〜、いた、いた!」と喜んじゃいました。で、よく見たら、あれ?なんか見覚えがあるような・・・なんと、光石研さんも出演してたんですね。いや〜、驚きました。
さて内容ですが、ふとした事から組長に祭り上げられた女子高生のお話。極道の世界なんで、血なまぐさい展開に、一人、また一人と消えていくのが切なかった。
相米慎二監督お得意の長回しが、切々と訴えてきます。
【今更ですが、一応ネタバレかな】
何しろヤクザの組長を演じる薬師丸ひろ子さんが素晴らしい。
ただでさえ可愛いのに、時には強がり、時にはドスをきかせ、ホンっと魅力的な女優さんです。
クレーン車に吊られて、コンクリート?につけられる体当たりな演技も見せてくれました。
お馴染みの機関銃を持って殴り込むシーン。銃を撃ったときに、割れた瓶の欠片が飛んできて顔に傷を負い、出血したままで演技を続けたところは、今見ても圧巻です。「快っ感〜!」ホンっと魅入っちゃいました。
極道世界の話でありながら、少女の淡い恋物語でもあり、キュンとさせるシーンもチラホラ。
エンドロール、バックに流れる「セーラー服と機関銃」の中を、赤いハイヒールにセーラー服を着込んでの街なか風景。そこから、マリリンモンロー風シーンへと繋がり、「愚かな女になりそうです」・・・
ホンっと、最後まで見どころ満載の一本です。