ゼイラムのレビュー・感想・評価
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コンピューターはwindowsなんかない時代。グラフィックと言えば...
コンピューターはwindowsなんかない時代。グラフィックと言えば、マッキントッシュコンピューターの時代。
総称してSFXと云うのだろうが、テクスチャーとクロマキーとストップモーションとスタントと火薬をフルに使っている。
雨宮慶太先生は人気作品に恵まれなかったが、円谷英二先生や実相寺昭雄先生の流れを継ぐ、日本の特撮における重鎮な方と僕は思っている。彼のキャラクターは、エイリアンやプレテダーの模倣を超えた何かがあると過大評価かもしれないが、そう思っている。この映画はライブで見なかったが、ピンク映画に出ていた螢雪次朗さんが出ている事をあとから知って、レンタルビデオで見た。
だから、雨宮慶太先生と言うと『仮面ライダー』の敵役のキャラクターを作る人と言ったイメージになる。
この頃、レンタルビデオにはコピーガードが施され、色々な方法でダビングを試みた記憶がある。
コンピューターはNECのPC9800シリーズを見限って、MACを使いだそうと、食指が伸び始めた時と記憶する。
日本のカウンター・カルチャーが瓦解を迎える時である。
さて、特撮がウルトラマンからライダーに変わった理由は、単純に経費の問題だと思う。つまり、実物大にすれば、模型を作る手間と経費が削除出来る。そして、何故アニメか?も同じ答えになる。しかし、問題は言うまでもなく、アニメ業界のブラック企業体質にあると思う。ひょっとしたら、日本のアニメはもう終わったかもしれない。少子化で子供がいない。だから、アニメを作っても、興行的に合わない。そして、実写に耐える演技能力を持つ俳優は、日本にはもういなくなってしまったかもしれない。
あら、ゼイラムさん。
YouTubeで紹介動画を観たので何となく鑑賞しました。特撮なのにこれはちっちゃい子が観たらトラウマレベルではなかろうか?っと思えるぐらいたまにグロかったです。1990年当時で大人向けの特撮を作ってみたのでしょうか。
でも、ゼイラムさんといい、その使い魔といい造形が良くできてますね。お経と共に現れるゼイラムさんはインパクト抜群です。ってか、額の顔が飛び出たー😲え?あれが本体なんですか?思いきった生物兵器ですね。
ストーリーはさておき、SF設定は良く考えてあったのではないでしょうか?ゼイラムを捕まえるのに異空間に閉じ込めるって仕組みとか。あ、でもドラえもんの映画でも似たような事していたような・・・。何はともあれゼイラムさんを頑張って作っていたのでヨシとしましょう。
低予算への挑戦
結論から言えば、別に作り手に興味のない人が観たら、箸にも棒にもかからない典型的なB級映画と言うでしょう。特撮ヒロインものが好きな人やB級SFマニアには受けるかもしれません。
いかに低予算でSF映画を作るかのお手本のような作品ですね。登場人物も絞って、ビルを倒す代わりに倉庫でビールケースを薙ぎ払うと言う開き直ったようなジョークも笑えます。
主役のゼイラムはエイリアンの生物兵器と言う割にはちょっと大きめの木枯し紋次郎のような風貌で登場BGMはなんと読経、エイリアンの口を真似たろくろ首には能面をしつらえるという妙な和テイストの化け物です。
武器は銃器と手槍、動きも鈍重でもっぱら怪力で暴れるくらいです、ウルトラ7の怪獣カプセルのように手下のミニエイリアンを繰り出しますが役立たず、電気工がパワーショベルで戦うのはエイリアン2もどき、ターミネータのようにスケルトンで再生する技まで繰り出してオマージュてんこ盛り、仕留めたかと思わせて第3形態まであったとはシン・ゴジラも顔負け、監督は根っからのSF好きとうかがえる。
街を壊すとまずいのでとこじつけるがセットにお金がかかるので戦闘エリアをご町内に限定するゾーニング、照明も最低限だが粗も目立たず不気味さを演出する一石三鳥の撮影手法、お金は無いけど知恵はあると言わんばかり。ただ尺を稼ぐためにつまらない電気工の与太話が長すぎるし、肝心な時に装置の故障の言い訳が鼻につきます、テンポをいかに上げるかが課題でしょう。
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