「内容は面白いし、考えさせられる」青春の殺人者 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
内容は面白いし、考えさせられる
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実際の事件をもとに書かれた中上健次の短編小説を映画化した作品。息子を溺愛していたために過保護に育てあげられた青年・・・そりゃ20歳も過ぎれば親子の行き違いなんていくらでも出てくるわなぁ。
発作的に店をたたむといった行動や両親の死体を海に捨てるといった行動。さすがに犯罪心理学まではわからないが、わからない行動があるために犯罪は起こるんだと思う。結局、親がいなくなれば、支えがなくなり、自分でも何をすればいいのかわからないといった主人公だったのだろう。イチヂクの木があったかどうか、そんな妄想めいたことも性格の一部なんだろうけど、おかげで何も信じられなくなったんだろうな。ふと思い出した両親のアイスクリーム売りの姿が妙に生々しく感じられた。
市原悦子と水谷豊のやりとりが凄い!近親相姦を迫る市原は過剰な演劇っぽく、白々しくも感じられるが包丁を突き立てられ「痛い!痛い!」と呻くところがリアルだった。
若い原田美枝子の裸体がまぶしくまぶたに焼き付くくらい。だけど、一本調子のセリフ回しは下手くそとしか言いようがない・・・
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