劇場公開日 1974年2月16日

「多岐川裕美の衝撃デビュー作」聖獣学園 papatyanさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0多岐川裕美の衝撃デビュー作

2022年12月10日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

「聖獣学園」は修道院が舞台のエロティック・バイオレンス。修道女だった母の死因を突きとめるため、修道院に入る多岐川魔矢の復讐と惨劇が始まります。主演の魔矢役でヌードを披露し、拷問シーンなど体当たりの演技を見せた多岐川裕美の衝撃デビュー作。芸名は主人公の多岐川を取って、多岐川裕美としている。共演は、魔矢と知り合う夜の手配師・健太に谷隼人、修道院の院長に森秋子、副院長に三原葉子、少年刑務所出身の助修女・松子に山内えみこ、清純でひたすら神を信仰する久子に渡辺やよい、本部の司祭に渡辺文雄などの魅力的なキャストが揃った。監督は「トラック野郎シリーズ」全作を手掛けた鈴木則文。藤純子演ずる「緋牡丹博徒シリーズ」の脚本を手掛け、緋牡丹お竜のキャラクターを確立させました。任侠・ポルノ・格闘・アクション・漫画など多彩なジャンルの作品を発表しており「女番長シリーズ」など不良性感度のB級娯楽映画を良識ある人々から批判されながら撮り続けました。映画賞などとは終生無縁でしたが、映画界への功績は大きい。サービス精神にあふれた鈴木則文ワールドを堪能されたい。

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