「群像劇としては邦画史上突出した面白さ!」仁義なき戦い 代理戦争 矢萩久登さんの映画レビュー(感想・評価)
群像劇としては邦画史上突出した面白さ!
新文芸坐さんにて『十一人の賊軍』公開記念として『仁義なき戦い』全5部一挙上映。
夜9時から翌6時半までの一挙オールナイト上映もありましたが、知命を迎えて徹夜する体力もなく朝10時から夜8時まで劇場に籠城いたしました。
『仁義なき戦い 代理戦争』(1973)
第1部が1月、第2部(広島死闘篇)が4月、そして第3部本作が9月公開…とにかくハイペースの公開に驚きます。
渡瀬恒彦氏が広能組若衆で再登場。本作から不合理な組織に翻弄され非業の死を遂げる若い世代と、権力争いや杯、組織の力学に奔走する幹部たちがより一層強く描かれて、暴力アクションは減りますが群像劇としては突出した面白さ。
新たに登場した打本昇(演:加藤武氏)が、山守組長にさらに輪をかけた小心者で、加藤氏が実に軽妙に演じてますね。
また丹波哲郎氏も明石の大物組長役で写真のみの出演。ただこれだけでも超大物を想起させられるのは今までのフィルモグラフィーの効果ですね。
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