劇場公開日 1973年1月13日

「心に残る登場人物と名言の数々。」仁義なき戦い Opportunity Costさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0心に残る登場人物と名言の数々。

2014年5月5日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

興奮

非常に良かった。

冒頭に戦後の混乱期を描きつつ登場人物の紹介が延々と続くのですが。
正直な話、数が多く誰が誰やらという事で大いに混乱。
名前が覚えられないことで作品自体を楽しめないのでは、という不安があったのですが…心配無用でした。

上映時間99分という(現在では)比較的短めな尺の中で、多数の組や組員が登場して時代の変遷を追っていく。
序盤は混乱するものの、抗争を通して徐々に人物が絞られていく。
山守組を中心に描かれる中で主要な人物は登場し続けて各々の個性を存分に発揮。
役者陣の“顔力”も相まって鑑賞後は顔と名前、そして数々の名言が心に刻まれました。

特に心に残るのが菅原文太が演じる広能昌三。
本作の主役である彼は昔気質の性格で周りに好かれつつ利用される。
そんな彼が或る事を行う前夜に吐き出す「あとがないんじゃ、あとが…」。
そしてラストのあの台詞!!

その他、松方弘樹演じる坂井の神輿の例えや山守夫婦の夫婦泣き落とし芸 等々。
挙げていくとキリがない程に良い台詞に溢れていました。

登場人物が魅力的でかつ溢れる良い台詞。
血で血を洗う抗争の中描かれる漢達の絆と確執。
嫌が応にもアガるお馴染みの音楽。
他に何が要る?

「第二回 新・午前十時の映画祭」の上映作品として劇場で鑑賞出来て幸せでした。
東京での次回はTOHOシネマズ 六本木ヒルズ(8/9-22)だそうなので機会があれば是非。
オススメです。

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Opportunity Cost