「過去の映像資料としても興味深い」新幹線大爆破(1975) tabletapさんの映画レビュー(感想・評価)
過去の映像資料としても興味深い
最近リメイクされた作品を見るために、オリジナルを視聴
国鉄時代、『速度80km/hを下回ったら爆発する爆弾』が設置された新幹線と、
運転指令所が物語の舞台、国鉄も協力していた様子なので鉄道好きなら過去の新幹線の資料としても興味深いのではないだろうか
本作のエピソードを見ると更におもしろい
キアヌ・リーブスの出演している『スピード』ではバス
本作では新幹線ではあるが、あらすじが似ていると感じ、Wikipediaを確認すると
大元は『夜空の大空港』(高度が下がると爆発する爆弾が出てくる)の様子
新幹線制御(ATC)と速度発電機の描写が素晴らしい
視聴時、「この爆弾、速発につながってないと機能しないよなぁ、こんなところ説明しないだろうし、そういうものとして扱うのか?」と思っていた矢先、速発への言及が出てきたので感動すら覚えた。
娯楽作品ではこのような細かな部分の設定はおざなりになりがちではあるが、本作のそれは、有識者が新幹線の安全神話の盲点をついて描いており感心。
ここで+1.0点
新幹線のニアミス、並走、爆発といった、ビジュアル的に恐ろしい描写はハリウッド映画にはない衝撃がある。
新幹線並走シーンは『シン・ゴジラ』(樋口真嗣監督・庵野秀明総監督)の”無人新幹線爆弾”で、「ああーなるほどね、これが元ネタなんだ」と思わされた。
学生運動の情熱も、共産主義への熱意もあったころの映画で、主人公の行動に理解しがたい部分もあるが、日本映画における傑作。
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