「ようこそ、火曜サスペンス劇場へ」序の舞 ジャパニーズ先住民さんの映画レビュー(感想・評価)
ようこそ、火曜サスペンス劇場へ
中島貞男監督初見。
真面目に登場人物の内面の葛藤を丁寧に描くのは今や映画ではなくシリーズモノの範疇にある。アニメでもいい。必要とは思えない幼少期〜師匠への入門を飛ばして100分くらいにまとめて欲しかった。小説→映画の翻案は成功する例がとても限られている。大河小説ならほぼ皆無だ。
辛うじてこの頃の多くの日本人にとっての教養としてこの原作は機能していたのかもしれないが、映画化の処理は中途半端。一つだけ挙げると、出産用の捕まる太い紐を使って《焔》の壁絵を描くとかすれば絵描きの執念や女性の生物的姿をうまく表象できたりするのに...と思った。
堕胎剤飲む時に日本海の荒波や、ボロボロの時の江戸の貧困暮らしとか、こんな火曜サスペンス劇場の定形を今誰が観たいんだろう。
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