「フケるなら今だよ」女囚701号 さそり ipxqiさんの映画レビュー(感想・評価)
フケるなら今だよ
って、この世でいちばんかっこいいセリフでは…?
舞台のようなトンデモ演出の連発、きっちり憎たらしい悪役(夏八木勲!)、容赦ないエロとバイオレンス。そしてペンキのような血のり。
一体どういう時代なんだ…と頭を抱えたくなるインパクト。
いやーすごいもん観ちゃったなー。ありがとう東映オンデマンド。わりと灰色だった日々のQOLが爆上がり。
世に名作と言われる映画は定期的にリメイクされるものだけど、これは色んな意味で現代ではリメイクできない貴重な作品。
描写をマイルドにして主人公を綾瀬はるかにして、とかじゃ意味がない。このハードさ、この空気を味わってナンボだっていう。
(でもヨン・サンホ×Netflixとかならワンチャン…というかヨンサンホの出してくれるものなら泥だんごでも食べますが)
90年代に「低俗霊狩り」というオカルトアクションマンガがありまして、今思うと主人公の造形はもろに梶芽衣子だった。。
しかしオリジナルはさすがに強烈としか言いようがない。
今では決して作ることのできない映画だけど、今なお残る映画的とは何か、というドグマを感じることができる。
舞台は人権なにそれ美味しいのっていう時代の女子刑務所(今の入管レベル)。
なんだかんだ、出てくる受刑者たちがみんな個性豊かで魅力的。
あと出てくる男はほぼ全員クソだけど、結局は輝かしい女(ワルと読む)たちの引き立て役なので問題ない。
さあ、フケるなら今だよ。
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