昭和残侠伝 一匹狼のレビュー・感想・評価
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高倉健といえば藤純子
主人公(高倉健)は漁港で理不尽なヤクザを目の前にしていた。 この組の客人(池部良)は以前、主人公が仕えた親分を殺した男だった。 また、客人の妹(藤純子)が小料理屋をやっており、主人公も憎からず思っていた。 あとはいつも通りだけど、やはり高倉健と藤純子は絵になるなぁ。
繁さん
2024年4月12日 映画 #昭和残侠伝 一匹狼 (1966年)鑑賞 漁港町で暴力に物を言わせる網元の川銀一家に、老舗の網元・濱徳も、それを助ける潮政一家も手を焼いていた 武井繁次郎が潮政一家に身を寄せた頃、桂木龍三も川銀一家に草鞋を脱いだ マグロが肉よりも高くなっていいんですか? 今は高い
扇千景さんを偲んで
扇千景さん 2023年3月9日食道胃接合部癌のため東京都内の病院で89歳で他界 俳優というより大臣や議長も務めた保守系の国会議員って印象が強いですね 保守系だったけどあまり左翼系マスコミや左翼系知識人に叩かれた記憶はなかったな そういう人たちも扇千景ファンが多かったのかな 今回初めて扇千景さんのお芝居を鑑賞しました 改めて合掌 監督は『望みなきに非ず』の佐伯清 脚本は『真田幸村の謀略』の松本功と『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』の山本英明 親にもらった大事な肌を 入墨(すみ)で汚して白刃の下で 積もり重ねた不幸の数を 何と詫びよかおふくろに 背中(せな)で泣いてる唐獅子牡丹 昭和初期銚子に近い千葉の漁港ではマグロ漁の儲けを独占しようと目論む新参者の川銀一家がのさばっていた 綱元浜田の後ろ盾をしている古参の潮政一家は川銀一家と対立していた 潮政の親分の娘を届けに来た縁で客人として草鞋を履くことになった武井繁次郎は川銀一家の客人となっていた桂木竜三に出会う 竜三は刺客としてかつて繁次郎が入っていた組の親分を殺した仇だった 残侠シリーズ3弾 昭和30年代の東映は時代劇全盛 昭和40年代からはヤクザ映画全盛 伸び悩んでいた高倉健はその頃からスターになった ヤクザ映画のため主要な登場人物が次々と死ぬ このシリーズは助演の池部良が毎回死ぬらしい 東映の娯楽映画は単純明快でわかりやすい 武井と桂木が組んで川銀一家をやっつけるクライマックスの殺陣のシーンが最大の見せ場 殺された親分の仇を討つため敵対する組の組長を殺害し服役していた武井繁次郎に高倉健 刺客として武井の親分の殺害した桂木竜三に池部良 竜三の妹で小料理屋を営む桂木美恵に藤純子 家出した政太郎の娘で若くして病死する秋津加代に扇千景 加代と結婚するはずだった綱元浜徳の若旦那の浜田勇吉に御木本伸介 武井の元子分で堅気となり五月の一座で下働きしている弁慶松に小島慶四郎 政太郎の子分のホラ留に潮健児 旅回りの舞台役者で座長の五月不二子に雪代敬子 劇場主の本間昌作に中村竹弥 川銀一家の親分川崎銀五郎に河津清三郎 潮政一家の親分の秋津政太郎に島田正吾
残侠
慕情にも似たような事なのかもしれない。
ここまでの3作を見てて、男の矜恃みたいな事を描いているのかと思ってたんだけど、どおやらちょっと違うっぽい。
時代の変換期というか…残り火というか。
近代化の波に押されて蔑ろにされていくモノ達への哀れみのようなものだろうか。
合理的に区分されていく世の中では、義理とか縁とか恩義なんてものを計る物差しが元々ないのであろう。
弾き出されて追いやられてしまうのだ。
それが主人公の側なのだろう。
男も女も、流れているのは「あるべき姿の日本」って事のように思える。
そんな風に思うと、なぜ俺がこれらの作品に惹きつけられるのか合点がいく。
遺伝子がまだ覚えてるのだ。彼らの片鱗を父や母の背中に見てたのかもしれない。
今回もまぁ、複雑な人間模様だった。
そして、なんだろう日本語が綺麗だなぁと感じる。口調はべらんめぇ的なとこもあんだけど、その響きとか単語とか。敬語に際し使う言葉の調べとか心地いいのだ。
スッと入ってくる感じがする。
脚本家も監督も役者も、正しく日本語を理解していたのだろうなぁと考える。
物語の展開は王道な感じもあり先読み出来ちゃう物足りなさはありはするものの…俳優達が牽引してくれる。
健さん然り池部さんしかり。
…交わす視線の行き着く先を見たいと思うのだ。
富司純子さんも美しかった。
あの時代ではあり得ないくらいの美貌なんじゃないだろうか?
台詞にも仕草にも艶がある。
何というか、古き良き日本人の姿を見ているような気分になった。
時代遅れは分かっちゃいるが、ホントに無くしていいのかい?便利さや金で買える幸せだけを求めてていいのかい?
…諸外国では理解し難い価値観なのかもしれない。
昭和残侠伝ってタイトルの意味をようやく理解したような気がした。
もうきっと居ないのだ。
健さんのような考え方をする日本人は、少数でしかなかったのだと思う。
そら、憧れにもなるわなぁ…。
今回の網子も言ってたよ。
「出来る事ならそんな事ぁしたくねえ!でも生きてく為には仕方ねぇんだ!」
日本中がそんな局面に立たされていたのかもしない。
合理化の激流に飲み込まれながらも、川の真ん中で微動だにしない大岩が日本の精神だったのかもな。
「残侠」かぁ…侘しさを感じる。
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