劇場公開日 1987年4月25日

「湘南ヤンキーストーリー」湘南爆走族 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0湘南ヤンキーストーリー

2020年2月1日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

笑える

単純

興奮

当時は人気のヤンキー漫画の実写映画化という事で話題になったろうが、今となっちゃあキャスティングこそが“お宝”。
江口洋介の初主演作。また、プロフィール上は本作がデビューとなっている。
織田裕二も本作でデビュー。
言うまでもなく二人はこの後『東京ラブストーリー』でトレンディ俳優として大ブレイク、江口は「そこに愛はあるのかい?」とひとつ屋根の下で暮らし、織田は「事件は現場で起きてるんだ!」と踊って捜査をし、今では日本を代表するスター俳優に。リアルタイムで見た人は感慨深いだろう。
ヒロイン役で清水美砂も本作でデビュー。
若かりし頃の竹内力や杉本彩も出演。
これぞ真の“お宝ムービー”である。

ヤンキー映画と言うと喧嘩に明け暮れるヤンキーたちをイメージするが、本作はコメディタッチ。
まず、あのバリバリのヘアスタイルは突っ込まずにはいられないが…、後から原作漫画の画像を見たら、忠実に再現。昔も今もまずは見た目から。
ヤンキーでありながら手芸部の部長を務めている主人公。
で、江口洋介演じるその主人公の名が、江口洋助。これは狙ったのではなく、偶然の一文字違いとか。
また、織田裕二は元々原作ファンで、役を勝ち取ったとか。
決して二人にとっても“黒歴史”ではない筈。

話自体は他愛なく、作品としても非常に優れた出来とは言い難い。
5人組の“湘南爆走族”。5人でつるんでバカやったり、湘南を走るのが何より最高。見てると、結構可愛いんだな、こいつらが。
女の子との関係は不器用。
ライバルグループとは仲良くいがみ合い。
ある日、ライバルグループが勢力拡大中のグループに潰され、対する事に。一応敵役ながら、リーダー役の力さんがカッケェ…!
ヤンキー定番の喧嘩も勿論あるが、男たちの一本気、友情、青春…。
クライマックスの“肝試し決着”はなかなか熱くさせられた。

最近も『今日から俺は!!』が人気に。
今じゃすっかり絶滅危惧種のヤンキーだけど、昔も今も憧れというより、突っ張ってるけど熱くて真っ直ぐな彼らが好きなんだね。

俺たちと一緒に走ろうぜ!
湘南ヤンキーストーリー!

近大