「映画大好き少年の夢が詰まった作品」ジュブナイル 菊千代さんの映画レビュー(感想・評価)
映画大好き少年の夢が詰まった作品
「ゴジラ-1.0」山崎貴監督の長編デビュー作にして、日本VFX映画史の夜明けと言っても過言では無い一作。
この度、4Kデジタルリマスター公開されるという事で劇場鑑賞。
2000年公開当時、実は映画館で観てなかった。まだ山崎貴監督の作品を知らなかったからだが、このジュブナイルの成功から次作の「リターナー」は当然劇場鑑賞、当時ウォン・カーウァイ監督作でも注目を浴びていた国際派俳優金城武との共演でも注目度は凄かった。そして、洋高邦低の日本映画界にやっと対等に渡り合える監督が産まれたと感動したのものだ。続く「ALWAYS 三丁目の夕日」では、高度成長期の昭和原風景を見事に描き、正に予想を超える名作誕生、そして2025年にはハリウッドデビュー作の公開予定と、勢いは止まらない。
そんな、山崎貴監督の原点にして、きっと映画大好き小僧が夢の中で見ていた“こんな映像見たい!”が詰まった作品だ。
近くの東宝シネマズ船橋ららぽーとスクリーン7(6.4m×15.2m)で鑑賞したが、スクリーンデカい!多分日比谷の倍はある大スクリーンにワクワクが止まらない。
冒頭のススキ野原のシーンから映像のクオリティがもの凄く高い。4Kデジタルリマスターにすると“古い”作品では無く、新作を見るかの如く生まれ変わるから不思議なものだ。
あらすじとかは書かないが、ハリウッド作品に負けない「センスオブワンダー」、そして何よりも映画が好きで好きでたまらない、そんな思いが溢れて溢れて溢れまくっていて、心に刺さる。
勿論粗が無いわけでは無いけれど、“映画好き”山崎少年の原点が詰め込まれまくっている本作品。是非劇場鑑賞をオススメしたい、そして金曜ロードショー地上波放送しても良いくらい、子供から大人まで楽しめるので、ゴジラ新作公開前の宣伝公開の一作に是非入れて欲しい作品だ。「リターナー4Kデジタルリマスター」も楽しみでならない。