「短時間ながら迫力のある雨中の死闘」十一人の侍 しゅうへいさんの映画レビュー(感想・評価)
短時間ながら迫力のある雨中の死闘
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Amazon Prime Video(東映オンデマンド)で鑑賞。
東映集団抗争時代劇の系譜に連なる一作。将軍の弟であることを笠に着て暴虐の限りに振る舞う隣国の殿様を暗殺すべく集められた刺客たちの死闘を、リアリティーたっぷりに描く。
工藤監督ならではのハードボイルドとリアリズムが、物語を重厚ならしめていた。モノクロがそれをさらに引き立てる。
筋としては「十三人の刺客」と似たり寄ったりで二番煎じ感はあるが、主人公と妻の関係などのドラマに厚みがあった。
雨中の殺陣は「七人の侍」を想起させ、必死の刺客たちの死闘をダイナミックに演出する。短時間ながらすごい迫力だ。
権力の横暴によって、泣きを見るのはいつも下の者である。
集団抗争時代劇に通底するテーマに胸を締めつけられた。
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