劇場公開日 1970年1月15日

「下の上」座頭市と用心棒 KIDOLOHKENさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0 下の上

2015年2月9日
PCから投稿

興奮

知的

黒澤明の用心棒と椿三十郎は上の上。
これは下の上。
意外と面白かった・・・というのが素直な感想です。
これは、喜八の一流作品でではないです。
”斬る”
より下です。
でも、十分に楽しめる、ファンには宝物となり得る作品だと思います。三船敏郎がいい味出して輝いてますから。
ただ・・”斬る” 以上に黒澤作品のイミテーションだということを初めから知ってさえいれば・・・です。一番いけないのは、用心棒の正体を描いてしまったところですね。用心棒は正体不明なのが面白いのであって、その正体をこんな風にしてしまったというのは私はとても残念です。黒澤明は怒り心頭に発したのではないでしょうか。黒澤明は晩年に「見るべき映画100」というのを発表しましたが、その中で岡本喜八の作品は一つもありません。私は、この「座頭市と用心棒」が、逆鱗に触れたんではないかと考えています。

KIDOLOHKEN
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