「勝が構えた!三船が抜いた!スター頂上決戦!!」座頭市と用心棒 しゅうへいさんの映画レビュー(感想・評価)
勝が構えた!三船が抜いた!スター頂上決戦!!
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座頭市シリーズ第20作。
DVDで2回目の鑑賞。
勝新太郎と三船敏郎…二大スター豪華共演! ただ一緒に出ているわけじゃない。両者の当たり役―座頭市と用心棒の共演だから堪らん。バケモノ・ケダモノと呼び合うのも面白い。
ふたりがそれぞれの扮装で並び立つだけで画面が引き締まるようで、夢の共演に心踊りました。凄まじいスターのオーラが迸り、両雄の顔合わせはまさに時代劇ヒーローの頂上決戦。
ストーリーは「用心棒」とほぼ同じでした。心安らぐ場所だった里を荒ませた二大勢力を、共倒れさせようと市が暗躍。そこに公儀隠密が絡んで来て少々ややこしくなりましたが、個人的にはもうひとつの追加要素の方に魅せられました。
それは、隠し金の在り処を巡って繰り広げられる、金の亡者たちの熾烈なバトル・ロワイアル。誰もが金に目が眩み、親子であっても殺し合う…。人間の欲望・エゴの底知れなさに戦慄すると共に、その儚さや切なさに胸が痛くなりました。
座頭市と用心棒の剣が交わるクライマックスに手に汗握りましたが、決着をつけるわけにはいかなかったと見え、痛み分けに終わってしまいました。スターへの忖度を度外視しても、どちらも死んで欲しく無かったのでこれはこれで良かったです。
※修正(2021/06/18)
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