「脚本:新藤兼人」座頭市海を渡る kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
脚本:新藤兼人
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船の中、いきなり田中邦衛の猥談。みんな四国八十八か所の巡礼の旅に出るわけじゃないからいいのか・・・とは言っても、暴力スリの男といい、ここだけの出番。
今回の設定はかなりシンプル。百姓の村に山向こうの山賊みたいな奴らが力づくで支配しようとやってくるのだ。それでも新藤兼人の脚本の面白さがある。弱い者は支配されたほうがいいとか、支配者の論理を展開するほど会話が多い。カメラも定点が多く、アクション映画という感じではない。しかも、懺悔の旅ということもあって、市の内面をも見せてくれる。そして、村人たちは自分たちは何もせず、座頭市に頼ってしまうところも脚本の妙。
そんな中、安田道代の美しさだけが光っていた。
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