「師、登場」新・座頭市物語 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
師、登場
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シリーズ3作目。1963年の作品。
この作品からカラーに。
久し振りに故郷の笠間に足を向けた市。
幼馴染みとの再会もあれば、渡世人の宿命も。かつて斬ったやくざの親分の仇を取ろうと、その弟や子分が命を狙ってくる。
そこを仲裁したのが…
市に居合を叩き込んだ師が登場。
演じるは名優・河津清三郎で、何だか役の風貌も市に似ている。
再会を祝して一杯誘われ、師の懐かしい道場へ。そこでもまた懐かしい人と再会する。
師の妹の弥生。
演じるは坪内ミキ子。和美人だが、ちょっと演技が拙いかな…。
師は妹にいい縁談をさせようとしている。…となると、察しが付く。市と弥生が互いに想いを抱く。それを知って師は大激怒。
また、人格者と思っていた師だが、思わぬ筋と繋がり、汚い金を掴もうとする。
話的にはよくあるパターン。でもちょっととっ散らかった印象を受けた。
“映画”として、ラストは名優二人が対峙する最大の見せ場。
しかし市にとって、また斬らなくていい人を斬ってしまう…。
「市はこんな人間なんです…」
想いを寄せる人を振り切り、故郷を捨て、市は見えぬ旅を続けるしかないのだ…。
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