座頭市物語のレビュー・感想・評価
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最悪
採点= 0/100
剣の達人である盲目のヤクザが決闘をする話。かつ しんたろう という有名な役者が主役を演じる。
内容は最悪。白黒で画面が見えにくく、画面のほとんどが黒いシーンさえある。またストーリーも単調で、盛り上がりに欠ける。
しかも、会話の「盲目」の部分がすべて無音にされていて、話が理解できない。盲目が差別用語なので、消してしまったからだ。見ている人は強い不満を感じる。
大事なのは、すべての差別用語を塗りつぶし、差別用語の書かれている本を燃やす事なのか? そんなはずは ない。
昔、こんな差別があったのだと、ちゃんと伝える事の方が何倍も大事なはずだ。冒頭に差別用語の説明でも入れておけば済む話なのに。
結局、製作者は差別をなくす事など考えていないのだ。ただ、差別を水面下に隠すだけ。より陰湿な差別になるだけなのに。
私は少なくとも、話がまともな映画なら40点以上を付けているのだが、ここまで視聴者を蔑視した映画に採点などできない。当然ながら0点だ。
差別主義者の製作者に哀れみを覚える。
日本映画屈指の名キャラクター!
勝新太郎の最大の当たり役、大人気ヒットシリーズの記念すべき第1作目。1962年の作品。
何と言っても、この“座頭市”というキャラクターが最高。
勝新は豪快な人物だったが、座頭市は腰が低い。
盲目というハンデを背負いながらも、愛嬌ある性格が作品の娯楽性を高めている。
頭も切れ、序盤の博打でまんまと金をせしめてみせ(ほとんどイカサマだけど)、健常者をギャフンと言わせる。
そして、居合斬りの達人。
また自分は真っ当にお天道様の下で生きられないヤクザ者である事を承知しており、愚かな考えの悪徳親分に啖呵を切る。
本当に魅力的なキャラクターだ。
話は、旧知のヤクザの親分を訪ねた市は、やっかいになる。ある時、持病持ちの浪人と親しくなるが、敵対するヤクザ一味の用心棒で…。
その後のシリーズもほとんど話は似たり寄ったりだが、この第1作目で骨組みをしっかり形成。
本作では特に、市と絆が芽生える浪人に扮した天知茂の静かな佇まいが素晴らしい。
やがて斬り合う事になる哀しい運命、それでも剣術に長けた者として、男として、その誇りと生き様を名優二人が体現する。
職人・三隅研次の演出は快調、伊福部昭の格調高い音楽も作品に深みを与える。
勝新亡き後、この名物キャラクターを幾人も演じた。
たけし座頭市は勝新座頭市のキャラクター性を引き継いで悪くはなかったが、香取座頭市はただでさえハンデを背負っている座頭市を暗い男として描き酷かった。
やっぱり座頭市=勝新!
勝る者は居ない。
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