殺人狂時代のレビュー・感想・評価
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ラーメン大好き仲代さん
都筑道夫の「なめくじに聞いてみろ」の映画化らしいが、残念ながら未読。だいぶ前に一度見ているが、天本英世が出ていたことくらいしか覚えていなかった。天本英世と言えば、「ウルトラQ」の最終話「あけてくれ!」で失踪した無気味なSF作家を演じていたのが印象深い。今回久々に見たら、「ウルトラQ」の一平くん=西條康彦、「ウルトラマン」のイデ隊員=二瓶正也、「ウルトラセブン」のソガ隊員=阿知波信介も出演していた(チョイ役ですが)。
ま、名作とか傑作とか言うのではなく、珍品のたぐいですね。物語の設定が破綻しているし、どう見てもスラップスティックの作劇。仲代達矢の登場シーンはほとんどオバQの小池さんだ。彼は既に「人間の條件」や「切腹」に出た後だし、岡本喜八は同じ年に「日本のいちばん長い日」を撮っている。いずれにしても振り幅が大きいなぁと。殺し屋連中はたいがい間抜けだし、主人公らは銃撃されても、爆弾が落ちてもまるで死なない。最後に取ってつけたように天本英世と決闘するが、主人公を殺そうと思えばいつでもその機会はあったはずだ。
精神病院の内装がかなり気持ち悪い。タイトルもさることながら、放送禁止用語頻出。
あなたも私も殺人狂!?
Amazonプライム・ビデオで鑑賞。
カルト的人気を誇る名作! 東宝上層部の意向で一度はお蔵入りになるも、紆余曲折を経てひっそりと公開された本作。その後リバイバルなどで人気を獲得し、今や岡本喜八監督の奇作として知名度もある…。待望の初鑑賞でした!
東宝上層部が公開に尻込みしたのも頷ける…。かなりトリッキーな作品でした。これまで観て来た岡本喜八監督作品からは想像も出来ないほどの奇作ぶりでした(笑)
ストーリーと世界観はかなりブッ飛んでいましたが、戦中派を自称する監督ならではな、戦争への怒りは込められていました。そこはブレない…。さすがでした。
“大日本人口調節審議会”の首領溝呂木が語る殺人哲学―人類が本能的に望んでいるものが大量殺戮であるが故に、この世から戦争は無くならないのだ…。なるほど! それはつまり、誰もが殺人狂になってしまう可能性を持っていると云うことですよね??? ―私も。それにあなたも。…
「ジョン・ウィック」シリーズでも個性的な殺し屋たちが登場しましたが、本作でもそれに負けず劣らず、否それ以上のインパクトを持った殺し屋たちが次々に桔梗の命を狙って来る!
標的の桔梗でさえ、得体の知れない男! 水虫持ちでド近眼の冴えない中年男かと思いきや、殺し屋の魔の手を“偶然”と云う神がかったスキルで回避。かと思えば、変装を兼ねて見違えるような男ぶりになってからはド近眼を忘れて、キレキレのアクションを披露! これはまさに溝呂木の殺人哲学を証明するかの如くな覚醒! いったい何者だよあんた!(笑)
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