劇場公開日 1967年6月15日

「♪男前の殺し屋は香水の匂いがした〜 曲がったネクタイを気にして死んだ〜」殺しの烙印 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5♪男前の殺し屋は香水の匂いがした〜 曲がったネクタイを気にして死んだ〜

2014年2月3日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

楽しい

難しい

鈴木清順の1967年の作品。
「訳の分からない映画を撮る奴は要らない」と日活を解雇される原因となった作品でもある。

日本映画に残るカルト作としても有名で、どんな物か是非見たいと思っていて、この程遂に鑑賞。
率直な感想は…確かにこれは訳が分からない!(笑)

大まかなあらすじは、殺し屋ランキング3位の男が、たった一度の失敗で組織から命を狙われる…というもの。
なのにこれが、なかなか筋書き通り事が進まない。
スタイリッシュ&クールにこだわった映像、飯の炊ける匂いが好きという特異な主人公、当時としてはかなり大胆なエロ描写…。
王道の日活アクションやハードボイルドを期待したら、そりゃ怒られるわ(笑)

ただ時代が早かっただけ。
自分も何だかんだ言って、この特異な作風がクセになってしまいそうだった。
変わってはいるけど、それでいてちゃんと“格好いい”映画に仕上がっている。
また、石原裕次郎でもなく小林旭でもなく、宍戸錠だから成り立った。
クールビューティー過ぎる真理アンヌに悩殺される事必至!
気付いたら今や日本映画界の重鎮、鈴木清順の“異端の巨匠”としての地位は、ここから始まった!

それから、あの主題歌。
耳にこびり付いて離れない!

近大