劇場公開日 1967年6月15日

「映像の斬新さを楽しむ映画」殺しの烙印 あき240さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0映像の斬新さを楽しむ映画

2020年3月24日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

物語はなんとなくある
だがそれを追い求める映画ではない
映像の斬新さを楽しむ映画だ
こんな斬新なフィルムノワールの映画を日本の誰が他に撮れるというのか
いや世界を見渡したっていやしない
ヌーベルバーグの監督達が高く評価するのは当たり前だと思う

だけど、プログラムピクチャーとして一定の興行成績を収めることを求める立場なら何を考えてるんだとなるのは当然かも知れない
特典映像の宍戸錠のインタビューで、鈴木清順監督は本作でプログラムピクチャーの監督として落第の烙印を押されたと語っている

白米を炊飯する匂いに勃起するという設定が、無国籍の中にあって、映像的に辛うじて日本につなぎ止めている
これはアニメのルパン三世にも通じる工夫だろう

宍戸錠も素晴らしいが、やはり真理アンヌの印象で頭の中が一杯になってしまう

あき240