劇場公開日 1973年12月29日

「マックスボアは鳥が好き」ゴルゴ13(1973) kossyさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0マックスボアは鳥が好き

2021年5月12日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 何といってもイランの全面協力の映画という点が印象に残る。そしてオール吹替だ。狙撃のターゲットとなるのは犯罪シンジゲートのボス・マックスボアなのだが、身内以外は誰もその顔を知らない。狙撃者に狙われていると知ったマックスボアは3人の凄腕の殺し屋を呼び寄せ、ゴルゴ13を抹殺しようとするが・・・

 映画としては国際的なのにやはり日本風アクション。これが高倉健でなければ見る気もおきない作品だった。オール吹替にはびっくりさせられたが、妻を誘拐されたアマン警部の声優が山田康夫、シンジゲートのボスが富田耕生というしぶいキャスティングなのでかなり満足。見ているうちにアマン警部がルパン三世の顔に見えてくるから不思議だ・・・

 健さんゴルゴは捕まって拷問されたりもするが、ここから脱出する手段も見どころのひとつ。この肉体美の描き方なんて『燃えよドラゴン』まで思い出してしまう。ゴルゴダの丘というイメージも描いていたし、イスファハンの建造物もよかった。で、女が殺されてもいいのか?というスリリングな展開では、さすがゴルゴ13らしい冷徹さを見せてくれる。でも、中盤のカーチェイスやラストの展開が残念。執念みたいなものを感じるけど、不自然すぎた・・・

kossy