ゴジラのレビュー・感想・評価
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特撮は圧巻
社会派ゴジラを初めて見た。
よくも悪くも世相をよく反映した作品だったなと(冷戦、核、原発)いささか使い古しのような感はあったが、今邦画を見回してきてここまで、政治色が強いパニック映画は見当たらない。
だが、今もう一度見返したらつらい。ゴジラが放射能をエネルギー原にするのはいいのだが、原発を壊したらメルトダウンやら汚水が流れるやらで大変なことになると思うのだが、想像力の限界か、脚本に無理を感じる。そんなこと言ったらきりがないような気がするし伝えたいメッセージはそこではないと思うので追求は避けるが、見てて苦しかった。さらに
二倍速でないと他の人間が話すシーンは退屈で見れたもんじゃない。伏線の回収はできているのだが、役者がやはり台本の上でしか動いていない。一番武田鉄矢が生き生きしていたのでは?笑
しかし自衛隊、政府、群衆の動きはリアルがあってよく練りこまれている。丁寧で好印象。
そしてなにより特撮の技術はさすがの一言。日本の技術が結集されており、芸術品を見ているようであった。CG全盛期だからこそ、今見てとても新鮮。これは見る価値がとてもある。
特撮と音楽でもったような印象。
小ゴジラ、大東京をさまよう
シリーズ16作目。
『メカゴジラの逆襲』から実に9年振りにゴジラ現る。
正義のヒーローと化していたゴジラは再び恐怖の怪獣に戻り、ストーリー的には第一作の続編、『ゴジラの逆襲』から『メカゴジラの逆襲』までの話や世界観は無かった事になっており、文字通りの再スタート。
スタッフも大部分が入れ替え。
橋本幸治の演出と小六禮次郎の音楽は非常にドラマチック。
ゴジラの出現に対する政府・自衛隊・マスコミの動きをリアルに描き、さながらパニック・スペクタクルといった趣向。
ゴジラは身長が以前の50mから80mに、体重も2万トンから5万トンにパワーアップ。
だが、時代はゴジラを遥かに追い越していた。
久々に東京を襲撃するも、かつては自分より低かったビル群が今では倍以上の超高層ビル群に。
まるで浦島太郎。
それでも、そのスーパーパワーで超高層ビル群を次々となぎ倒してみせれば良かったのだが、破壊行動は少なめ。
第一作のような恐怖の象徴としての存在は薄れてしまったと言わざるをえない。
ゴジラが噴火する三原山の火口に落ちていくラストは名シーンでもあるが、“悲しみ”と共に“哀れ”も滲む。
ゴジラが本当の意味で復活するのは、5年後の次作まで待たなければならない。
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