「帰ってきた怖いゴジラ」ゴジラ カンパク薬局さんの映画レビュー(感想・評価)
帰ってきた怖いゴジラ
行くところまで行ってしまった昭和ゴジラシリーズは第15作「メカゴジラの逆襲」を最後に一旦終了しその後9年間の沈黙となる。そして満を持して東宝が送り出した本作である。
ストーリーは第1作を踏襲し、「怖いゴジラ」を蘇らせた。
本作の決戦の舞台は東京なのだが1984年の段階ですでに銀座マリオンや新宿高層ビルなど東京の風景を構成する要素が既に揃っていたことに驚かされる。
ゴジラとそれを迎撃する自衛隊の首都防衛空中要塞スーパーXが互いに相手を探しゴジラが銀座を練り歩く中、マリオンにゴジラの影が映し出されるシーンは本当に映画っぽくてこの映画で最も美しいシーンである。
有楽町に東宝の本社が有楽町にあることからこの界隈の再現に異常にこだわったそうである。
そして本作は沢口靖子の実質デビュー作でもある。
沢口靖子は相当な大根役者でゴジラ以上?に演技が出来なかったのであるが、その圧倒的な可愛さは観客の度肝を抜きその年の日本アカデミー新人賞を受賞し、挿入歌「さよならの恋人」まで歌った(この歌もなかなかのもの)。
しかしそんな彼女が40年経っても演技はちっともうまくならず、そのくせ変わらぬ美貌で「科捜研の女」シリーズの主役などで活躍し続けると知れば本人もびっくりであろう。
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