劇場公開日 1974年3月21日

「偽ゴジラ一皮剥けたらメカゴジラ」ゴジラ対メカゴジラ シネマディクトさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0偽ゴジラ一皮剥けたらメカゴジラ

2025年1月10日
iPhoneアプリから投稿

初登場のメカゴジラに沖縄ご当地怪獣キングシーサーとサービス満点だけど、監督が代わったせいか全体的にゆるい出来で古い作品と言えツッコミ所満載です。琉球美人が怪獣の出現を予知し、海洋博工事現場で未知の洞窟が発見される出だしは、伝奇ものみたいで期待できそうです。ところが、途中からさらにスパイ映画とSF映画のごった煮状態になって中途半端な感じです。一番のツッコミ所はキングシーサーを覚醒させるため琉球美人が歌うシーンで、なぜかバンド演奏が入りしっかりと二番まで歌謡曲ふうの歌を歌っていたのがおかしかったです。モスラの小美人と違って、神秘的な雰囲気は皆無で残念。また、ゴジラの造形も妙に擬人化されていてガッカリ。一方でメカゴジラのデザインや設定はよく出来ていて、偽ゴジラの皮がむけたらメカゴジラと言うのはターミネーターの走りみたいです。まさに全身凶器で、身体中から光線やらミサイルやらバカスカ撃ち放題のバトルシーンはド派手な弾着や爆炎もあって迫力がありました。役者では、脇役ながらインターポールの刑事役の岸田森が抜群にかっこよかったです。

シネマディクト