劇場公開日 1971年7月24日

「ゴジラシリーズのカルト作品!」ゴジラ対ヘドラ kossykossyさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0ゴジラシリーズのカルト作品!

2019年5月19日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会、DVD/BD

楽しい

 映画館で観た最初のゴジラ映画だ。しかも試写会にて、シリーズ最大の異色作を観たことになった。鳥も魚も~♪という麻里圭子の歌は記憶に残らないのだが、何度聞いても新鮮に聴こえる不思議な曲だ。「水銀、コバルト、カドミウム~♪」と続くのが笑える。そしてヘドロの中のペルシャ猫が可愛い。そして、撮影とは言え、赤ん坊を泥の中に埋めた映像にはゾッとする。

 不気味な赤い目をしているヘドラ。矢野少年にも襲い掛かるし、お父さんにも襲い掛かる。が、お父さんは顔面にヘドロ跡が残る。各地で起こるタンカー事故もみなヘドラが原因だとニュースで伝えられるのだ。工場の煙を吸って硫酸化合物を吐き出す怪獣だと矢野博士は解析(もっと難しいこと言ってた。硫酸化合物とかヘドミウムとか光化学スモッグも)。こうして日本を騒がせていた公害問題を巧みに取り込んだ異色作なのだ。またヘドラが通った後には硫酸ミストが巻かれ、金属は腐蝕し、人間は溶けて骨だけになってしまう恐ろしさ。

 星座や核爆発やヘドラの成長段階の講義、その他にも子どもの絵やアニメで説明的に随所に散りばめた特殊効果。B級要素満載なところがとても好きだ。公害問題を取り上げたのみならず、若者文化のゴーゴーや集会、退廃的で厭世的ではあるが、キャンプファイアーでのゴーゴーがいい♪100万人ゴーゴー大会が百人しか集まらなかったのですから・・・

 ゴジラが負けるんじゃないかと心配になった作品でもあります。ヘドラにパンチを浴びせても、手が溶けちゃって指の骨まで見えてしまうし、穴に落とされヘドロ漬けにされそうになるくらいだ。また、この映画でゴジラはエビみたいに後ろ向きで空を飛びます。クイズにもよく出るので押さえておくように!汚れちまった海、汚れちまった空・・・、最後はちょっと暗めの歌。

kossy
2019年11月4日

kossy氏、私もゴジラ映画で、一番印象深い本作レビューしました☺

NIRVANA