ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃のレビュー・感想・評価
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60年代でしか通らないプロット
これを評価するのは大変難しい。
このプロットは今では絶対通らないものであり、
夢オチに近いものがある。
一郎少年の頭の中の怪獣島の話だから
なんの迫力もない。
ミニラも喋ったりする。
とにかく怪獣出しとけば良いだろ感がハンパなかった。
息子がゴジラを全部観ると言い出さなかったら観てなかったであろう作品。
そう言う意味では観れて良かった。
ミニラの動きがなんとも
ゴジラが実在しないゴジラ映画
これではジャンルすらわからないかもしれませんが、見てみてください、見てもわかりません。
ゴジラとホーム・アローンを足してお湯で伸ばしたような独特のクセの有る映画でした
短い映画なので、一度話の種だと思って観ても損はしないと思います
余談ですが
現在のAmazonプライムで予告編もついていて、この映画自体他作品からの特撮シーンの流用をしているのですが、予告編に大体的にそのシーンを使っています。それどころか、本編に出てきた?っていう怪獣まで出てきます。
個人的には予告編大賞です
けなしているように思われるかもしれませんが、そのゆるい世界観に浸れた時間は貴重でした。
昭和ノスタルジー。ゴジラ映画史上、至極のファンタジー!
ゴジラシリーズの中で、一番好きな作品です。
モクモクと煙を吐き出す工場、舗装されていない道路、鍵っ子、いじめっ子、ワカメちゃんみたいな超ミニの女の子。
あの日、あの時、まさに旧き昭和の風景が、そのまま、そこに描かれている。
怪獣を夢の中の産物とすることで、ある意味リアルな世界を映し出しているんじゃないだろうか。
当時からミニラが大好きで(今でもミニラのソフビやフィギュアを飾ってます)少年時代にミニラと友達になれるなんて、まさに夢のような出来事だった。それを映画という形で体験させてくれたことは、感謝以外の何物でもなかった。
今、改めて見直しても、当時のワクワクした気持ちが甦ってくる。
夢の中で怪獣と接したことによる、一人の少年の成長記として描かれているところも素晴らしい。
今、思えば、2人の強盗とのやり取りも「ホーム・アローン」みたいに楽しくみることができた。
新作映画でありながら、以前のゴジラシリーズのバトルシーンをつなぎ合わせたダイジェスト版にもなっている。
自分は、怪獣王としてのゴジラが好きなので、このダイジェスト版も楽しく見ることができた。今、思えば少年の夢物語なのだから、今まで見た怪獣映画のワンシーンであっても、何ら不思議は無いし、むしろ自然な気がした。まぁ、そこまで考えていたのかは、定かでないが・・・
死神博士で有名な天本英世さんが、隣に住んでいる気のいいオジさんを見事に魅せてくれます。オモチャを作る優しいオジさんなんですが、何か裏がありそうに見えてしまう自分の偏見が疎ましい。
最後にもう一つ。
当時、この映画は東宝チャンピオン祭の一本として公開されていました。
子供心に楽しみにしていた覚えがあります。
ただ、あの子供だましの主題歌。今、見てみるとあの歌だけはいただけませんでした。
ゴジラシリーズの中でも屈指の重要作
1969年12月公開
東宝怪獣映画としては、前年1968年8月の怪獣総進撃以来で1年4ヶ月も間隔が空いています
怪獣映画はフィナーレを終えた筈でした
1968年の年末公開の怪獣映画はなし
1969年7月公開は緯度ゼロ大作戦の特撮映画です
しかしながら大コケでした
一方、大映のガメラシリーズは人気を維持して1969年の3月に例年通りガメラ対大悪獣ギロンを出しています
ということで、やはり怪獣映画がないと興行成績が不安だとなったのが製作動機かと思われます
ガメラ映画みたいなゴジラ映画をだせ!という事かと思います
それは子供向け、超低予算という意味です
まず主題歌が怪獣マーチです
主人公は10歳程度の小学生
子供の味方の怪獣としてミニラを大きく取り上げる
予算削減の方策としては
過去作のシーンを積極的に再利用する
新撮りの特撮は極力減らす
なおかつガメラ同様に本編特撮1班編成とする
このようにガメラを良く研究して手本にしています
ガメラ映画をゴジラに置き換えたものと言ってよいと思います
特技監修に円谷英二の名前が有りますが、これは名前だけのことでしょう
彼は翌年1970年1月に死去するのです
本編は急遽製作された割には良くできております
ウルトラQのエピソードの風味があります
公害、鍵っ子、児童誘拐といった当時の問題をさり気なく取り上げています
メガトンスモッグ、排気ガス、これが本当の怪獣だ!と冒頭の主題歌で歌っています
そして舞台は高度成長期の川崎の臨海工業地帯のどこか
ホコリぽく、排気ガス、工場の煤煙、ダンプだらけの国道
子供達はそんな光景の中、車に轢かれそうな狭い歩道、歩道橋に追いやられながら下校しています
遊び場はいずれ新しい工場に建て替えらるのであろう荒涼とした古い工場跡です
子供達が拾って宝物にしているのは真空管です
その工場が生産していた製品かも知れません
これらは皆、暗喩です
核戦争の恐怖がゴジラを生んだように、交通戦争、公害問題、子供など弱者への人間阻害といった高度成長が生み出した新しい恐怖こそ、新しい時代のゴジラを生み出すのだとの本多猪四郎監督のメッセージなのです
荒れ果てたビルの廃墟、広大な空き地
これらは東宝特撮を象徴しているのです
そして子供が広い上げて宝物にする真空管
この当時でも真空管は最早時代遅れの部品です
トランジスタの時代となりつつありました
世界初のオールトランジスタのカラーテレビが発売され大ヒットしたのはこの1969年5月のことです
つまり、真空管とは怪獣のことです
本作は確かに番外編の超低予算のゴジラ映画です
やっつけ仕事の映画に見えて当然です
事実そうでしょう
しかし本多猪四郎監督はこのようなメッセージを込めていたのです
私達の心の中にはあの真空管の輝きのように、怪獣映画への期待は失われてはいない
新しい時代には、新しい時代の恐怖を体現する、新しいゴジラ映画が必要なのだと
素晴らしいメッセージだと思います
その思いは、ゴジラ映画の全編新作の製作となって結実するのです
本作から1年8ヶ月後、1971年7月のことです
それはゴジラ対ヘドラです
本作がなければ、それもなく以降のゴジラ映画も無かったかも知れません
本作から47年後のシン・ゴジラすらこのメッセージの延長線上にあるのです
故に本作はゴジラシリーズの中でも屈指の重要作といえると思います
ストレスフリーで良き
半世紀以上前。良き時代だったんだねー、きっと。
みんながおおらかで、でも、社会風刺はてんこ盛り。
鍵っ子、3億円強奪事件、公害問題、今も続くイジメ問題、街が鉄だらけ、札束は聖徳太子だし、時代を感じるよ。ボンネットのトラックがバンバン走って交通問題もかな。それと仮面ライダーの死神博士のヒゲが黒い!親ゴジラはスパルタ教育で、子どものミニラが強くなってイジメに負けるな!ってゆーメッセージ性でしょう。でも、半世紀以上経ってもイジメ問題は解決出来てないもんな。イジメが原因で自ら命を絶つ子も。本当に根深いね。
そうそう、ご飯は畳の上にちゃぶ台、正座して食べる。「いぃーーだ!」や「べぇーーだ!」「やったぜベイビー!」って、やんちゃな子供らの声。ランドセルは今も続いてるけど、今は家の中でテレビゲームやスマホ、公園で遊ぶ声はあまり聞こえない。昔は、子供が悪さしたら大人が叱るし、迷惑かけた人には親がちゃんと謝る。今は親が逆ギレとかだもんな。
昭和のゴジラシリーズは、専ら子どもがターゲット。だから楽しくて面白い。この映画は、子どもの夢の映像だから、辻褄とかリアリティとかどうでもいい。むしろ、子供らが観たいシーンばかり。子供の希望、願望を大人達が映像化した映画だ。だから、ミニラはしゃべる。人間の子供と同じ身長だったり、大人の怪獣の半分くらいに大きくなったり。面白ければいい。
それにしても、エビラとカマキラスの造形が気に入った。素晴らしいよ。エビラは海老というよりザリガニだ。うん、アメリカザリガニだよ。昆虫と甲殻類は直線的でカッコいい。
はぁ、なんて面白くて楽しいんだ。
令和の日本製ゴジラは、あの頃に戻って、リアリティとか辻褄合わせとか全部吹っ飛ばして、子どもが楽しめる怪獣映画にして欲しい。
怪獣さまのお通りだ~い♪
五千万円強奪犯人が近くに潜伏。廃ビルの中で真空管とかヘッドホンとか色んな物を拾ってる一郎くん。運悪く強奪犯の一人の免許証を拾ったものだから、さぁ大変。てな感じでほぼ怪獣とは関係のない方向でストーリーが進む。ちなみに一郎くんの夢の中の怪獣島は『南海の大決闘』、『ゴジラの息子』、『怪獣総進撃』のフィルムの使いまわしもあったり、ミニラが喋るというのも話題の一つ。刑事たちが夜間とはいえ、職務中に酒を飲んでるというのも時代の反映か。
強盗犯に捕まった一郎くん。ピンチになったときに眠ってミニラの夢を見るという特技まで持っている。夢の中のミニラがまるでシンクロしたかのように一郎に勇気を与え、見事強盗犯をけむに巻く。まさしく子供向けの作品!最後はいじめっ子のガバラにタックルを食らわして勝つのはいいんだけど、看板屋のおじさんに対してはちゃんとあやまろうよ・・・
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