「「第一次怪獣ブームの中で制作された子供向けゴジラ、ゴジラ映画初の水中決戦作品」」ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘 菊千代さんの映画レビュー(感想・評価)
「第一次怪獣ブームの中で制作された子供向けゴジラ、ゴジラ映画初の水中決戦作品」
独自採点(55):今作品以降都市破壊は少なくなってきた。
制作田中友幸、監督福田純、特技監督円谷英二、音楽佐藤勝
通称:大戦争ゴジ流用(南海ゴジ)・登場怪獣:エビラ/モスラ/大コンドル・防衛:無し・昭和41年12月17日公開・86分・上陸地(レッチ島洞窟内から)・破壊地(南海の孤島赤い竹秘密基地・都市破壊無し)・特撮爆破炎上破壊規模D
スーツは前作の流用、『キングコング対エビラ』として制作される予定が、アメリカ側の難色でゴジラ映画になった、また海用としてモスゴジが使われている。キングコングに近いキャラクタ設定で陽気な仕草として若大将の加山雄三を真似て鼻をこするシーン('64)などもみられ子供路線が明確になった作品。破壊神ゴジラ像はもう全く見られない。そもそも本土には現れないので防衛する兵器などはなく、南海の孤島で陽気な音楽の中なぜか戦闘機の攻撃を受ける、久々に戦闘機との攻防があるが秘密結社からの攻撃なので戦闘機を難なくはたき落とす。見せ場といえばエビラとの海中格闘シーン。モスラの出演もかなり少ない。ゴジラ登場はレッチ島洞窟、早々と海でエビラと対決本作海用には大戦争ゴジとモスゴジのスーツが使われた。赤イ竹団が島を爆破させる直前中島春雄ゴジラが海へ飛び込むシーンは命がけの見せ場。
60年代後半は50年代後半の映画黄金期から比べ観客動員は1/4以下になっていたが、今作は345万人と大健闘である。1972年東宝チャンピオン祭り(74分)で再映。
時代:サンダ対ガイラ・南海の大決闘(封切料金¥400※実勢価格約半額)ウルトラQ・ウルトラマン放映、第一次怪獣ブーム、カラーテレビ大卒の初任給が2万5千円の時代に約20万円、日本人口1億人突破、丙午、新宿駅西口地下広場竣工、八尾市で生活保護受給母子がミルクを冷やす冷蔵庫を処分しろと言われ心中。ビートルズ来日(6/29-7/3)、国立劇場開場、中国 文化大革命
<ファッション>
原宿族、ロングブーツ大流行、モッズルック
<ヒット商品>
サニー(自動車)、カローラ(自動車)、サッポロ一番、ポッキー
<流行語>
こまっちゃうナ、しあわせだなぁ シュワッチ (「ウルトラマン」)
3C (カラーテレビ(color television)、カー(car)、クーラー(cooler)のこと)
<テレビ・CM>
『魔法使いサリー』『サンダーバード』『奥さまは魔女』『笑点』放送開始