三大怪獣 地球最大の決戦のレビュー・感想・評価
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怪獣サミット!女王様は金星人?
いや〜、懐かしい。そして面白い!
キングギドラのデビュー作ということで、なにしろ映像が古い。CG全盛の今では、なんともお粗末な印象しか持てない映像。着ぐるみ、ミニチュア合成のチープな特撮の数々なんだけど、オヤジには懐かしくて、ノスタルジックな雰囲気がたまりません。
昭和の風景が、また良いですね。自然に、当たり前にそこに存在する。あぁ、こんなだったな〜って、車とか服装とか・・・
夏八木さんなんて、メチャクチャ若くてカッコいい。若林さんも綺麗で、星さんも可愛らしい。平田さんも渋い。ザ・ピーナッツの歌声も最高。
子供向けの怪獣映画になりつつある頃の映画だと思うけど、役者さん達もホンっと素晴らしい。
ストーリー的にも、地球滅亡というSFチックな本筋の中に「ローマの休日」みたいな王女様とのロマンスがあったりして、エンタメしてます。
某国の紛争に巻き込まれて死んだと思われていた王女様が、金星人の予言者として地球の危機(キングギドラの襲来)を訴える。精神体として存在する金星人が王女様の身体を借りて、伝えに来たって感じかな。
某国の王女様にしろ、インファント島の小美人にしろ、みんな日本語で話すのもどうかとは思うけど。
そして、キングギドラの襲来に向け、ゴジラ、ラドン、モスラが集結する。ゴジラ、ラドンをモスラが説得するってのも、おかしな話だけど、それをザ・ピーナッツが通訳するのも面白い。
実質的に正義の怪獣、ヒーローとしてのゴジラが誕生する作品ですね。
せっかくザ・ピーナッツが出て、インファント島の歌を歌ったんだけど、モスラの歌が無かったのは、ちょっと残念。
王女暗殺サスペンスかい?
初めてゴジラが人類を守る側に与したたことで話題になったゴジラシリーズ5作目、昔、観ていたのだが観たい映画が見つからなかったので再鑑賞してみました。
凄いタイトルの割には決戦は終盤10分程度、それもキングギドラが飛び去って決着つかず先延ばし、明らかに続編狙い。
内容の殆どはセルジア王国の王女暗殺を狙う殺し屋とのせめぎあい。たしかに特撮は手間もお金もかかるので人間ドラマの方で尺を稼ぐしかないのだろうがこれはひどすぎますね、雑誌ムーの発売はまだ(1979)でしたがUFOや金星人などオカルトブームに便乗した脚本の軽薄さが悪目立ちました。近年、ゴジラー1.0で山崎貴監督が原点回帰を図ったのが快挙に思える旧作でした。見直しなので、ごめんなさい、当時の子供たちにはそこそこ受けたのでしょう。
どうやら話がまとまったようです
昭和ゴジラシリーズ5作目
小美人の怪獣たちの通訳が面白く幼き日に見て以来ずっと記憶に残っていたので、これが観たくて再鑑賞したようなもの
今振り返ると、ゴジラ・ラドン・モスラ・キングギドラの東宝の三大怪獣がでてくるだけでなく、007を意識したような暗殺者とボディガードの刑事の銃撃戦などてんこ盛り
(王女役の若林映子さんはボンドガールに抜擢されている)
クライマックスまで、ゴジラはずっとラドンとケンカしているのもシュール
そして今作以降、ゴジラはヒーローになっていく!
「『モスラ対ゴジラ』に続く怪獣映画10周年記念作品の第2弾、超人気怪獣キングギドラ衝撃の登場!に興奮」
IMAX大画面で観たいゴジラ作品の一つ!
山崎貴セレクションにて劇場スクリーンで鑑賞。
独自採点(81):『モスラ対ゴジラ』に続く怪獣映画10周年記念作品の第2弾(この年は東宝特撮映画が実に3本、まだこの頃はゴジラはシリーズ物として認識されていなかったため特に10周年などの行事はなかった)。観客動員は432万人(541万人リバイバル含む)。怪獣路線が一般映画からファミリー路線へ転換した分水嶺的作品。市街地ミニチュアセットスケール1/ 25?
制作田中友幸、監督本多猪四郎、特技監督円谷英二、音楽伊福部昭
通称:決戦ゴジ(スーツはモスゴジ流用だが表情は三白眼が台本上の理由からか人間の様な目に変更されている)・防衛:防衛隊/防衛大臣(今作防衛兵器は出演無し)「国際連合軍」・登場怪獣:キングギドラ/モスラ/ラドン・1964年(昭和39年)12月20日公開・93分・上陸地(横浜・駿河湾)・破壊地(横浜マリンタワー・松本城・西武園・東京タワー・ゴジララドン富士山麓激闘)・特撮爆破炎上破壊規模A(炎上やや少なめ)
冒頭大手町から初代ゴジラが破壊して出禁になった銀座和光の時計塔のシーンが印象的、昭和ゴジラシリーズで初めてゴジラが善玉として描かれた、黒部渓谷ロケや阿蘇の空撮とスタジオ撮影の融合、特撮シーンも勿論あるが善玉怪獣となった事で怪獣同士モンスター語で話し合うなど擬人化が始まった作品(やや滑稽なシーンなので劇場内には笑いも起きるが微笑ましいと言えば微笑ましい)、なんと言っても昭和ゴジラ屈指の人気怪獣キングギドラが産まれた記念碑的作品、富士山麓の神社大鳥居から望むキングギドラもだが隕石を破り天空へ舞う炎からキングギドラへ変わる登場シーンはやはりかっこいい。そして、64年はオリンピックの年でもありラドン・モスラという人気怪獣の饗宴は怪獣オリンピックの趣。対決こそ富士山麓の原野だが富士山麓での多くの攻防の中でこの決戦が最高の出来だと思う。背景の富士山と怪獣のバランス出来栄えが良い、久々に市街地ミニチュアセットの破壊特撮が多いのも嬉しい。SF的要素がありながらもドラマもしっかりとしている。
キングギドラの操演・光学光線などの特撮全般は、その後の怪獣ブームへと続くターニングポイントとなった作品かもしれない。1971年東宝チャンピオン祭り(73分)で再映。ゴジラ登場は太平洋海中から出現(モスゴジ)、横浜港/駿河湾上陸(モスゴジ・水没膝下)
※:キングギドラ単独主役作品も計画されていたらしい、結果としてゴジラとの共演は大正解な作品。
64年は東宝特撮が多く作られまだまだ特撮は客を呼べる状態だったが、既に映画産業は斜陽。全盛期の2割強だが映画実質料金は¥178で全盛期の2.8倍と負のスパイラルに入っていた。
時代:「モスラ対ゴジラ・宇宙大怪獣ドゴラ」東京五輪・東海道新幹線開業、シャープ世界初の電卓発売、日本武道館開館、「高島忠夫長男殺害事件」、ソニーが業界初の家庭用ビデオテープレコーダ「CV-2000」を発売、 新宿駅に日本初のコインロッカーが設置される、全国映画館数が5,000を割り込む、ガソリン¥48/ℓ・砂糖¥165/Kg・会社員平均月収¥63,396、「ハウスバーモントカレーだよーCM」大ヒット¥60、月間「ガロ」・平凡パンチ創刊、ひょっこりひょうたん島、日米海底ケーブル開通、バービーブーム、五輪中止も検討された都内大渇水、東京自動車台数100万台越え。
好きなショット:82’富士山麓でゴジラがキングギドラに石を投げるシーン、神社鳥居越しのキングギドラ
怪獣プロレス ゴジラ・モスラ・ラドン組vsキングギドラ 変則タッグマッチ
キングギドラ初登場ということで興味が湧いた一作。
ゴジラシリーズを見直して改めて思った事がある。ゴジラ映画ってプロレスみたいだなと思った。
アメリカから持ってきたプロレスで力道山が国民を熱狂させたように第一作・ゴジラは怪獣映画というジャンルが無い時代に日本人に衝撃を与えた。
そこから怪獣vs人間では無く怪獣どおしの対決になる感じはプロレスにおける禁断の日本人対決のようだし、ゴジラvsキングコングは猪木-アリ戦、三大怪獣 地球最大の決戦でタッグマッチ開始、次いでオールスターで怪獣を出す路線はIWGPトーナメント、人気の陰りが見えたら怪獣映画とは子供映画なのかサイエンスフィクションなのか自問自答し1984ゴジラを生み出す。この流れはプロレスが格闘技とエンタテイメントの狭間技でもがきながらUWFを生み出す流れに似ている。
そこからvsシリーズでゴジラをSF映画として作る挑戦は興業利益という現実の前にやはり子供向けにシフトせざる終えなかった。それはUWFが利益という現実の前に格闘技団体になれず新日本プロレスに敗北した経緯と被る。
SFと子供向けの狭間でもがきながらシンゴジラが生まれる様子はプロレスラーが格闘家と戦い敗北していく中で総合格闘技が生まれたようだ。
怪獣達もゴジラがアントニオ猪木、坂口征二の立ち位置にアンギラス、藤波がモスラ、長州はキングギドラといった所か。
前置きが長くなってしまったが今回の三大怪獣 地球最大の決戦は後に名ヒールとなるキングギドラのデビュー戦であり、初めて怪獣どおしの共闘、タッグマッチが行われた作品です。
期待していたがなんとなく脚本で詰めなきゃいけない所が抜けている。その対応で良いのか?と疑問に思う所が多々。飛行機や崖から落ちた王女がどうやって生きていたのか?金星人として振る舞う王女はどこからどう見てもキチ◯イなのにその発言が新聞載ってしまう都合の良さ。公共の情報に載ったことで王女の安否が分かる流れなのだが、うーんと思ってしまう。また安易に博士が出てくるのも都合良いなと思ってしまう。あとやっぱり怪獣が出現しているのに内閣や自衛隊の司令部が出てこないと「いいのか?」と思ってしまう自分が居る。(シンゴジラの功罪か)
何というか怪獣映画は特撮目的だからドラマは蔑ろ、では今はもう通用しないとわかった。特撮を納得させるためにドラマがあり、ここをキッチリ作らなくてはもう今の観客は付いてこない。
色々書いてしまったが何というか昔の娯楽を満喫出来る映画だと思う。特に怪獣会議の場面は良い!なんかグッと来るものがある。また東宝特撮の黄金期かとんでもなく金が掛かってるだろ、と思わせるセットがチョコチョコ出てくる。(黒部の登山風景なんてあれセットなのにどんだけデカいんだ…)
見終わった後、高貴な人がイタリアで休みを満喫する某映画に似てるなーって思ったらやっぱりプロットのベースはそこから持ってきてるようです。オープニングのギドラのウロコのアップ、不気味なんだけどなんとなく荘厳で好きだ。
最後に!モスラ、脱皮しないのかよ(笑)
このノリはヤンキー漫画!
ゴジラの動きが前作にもましてコミカルになった第五作目。すっかりコメディ・リリーフになってます。人類を守る側になったっぽいですが、何だかんだ言っても登場シーンでは船沈めてるんですけどね。あれはあれでけっこう人死んでるはず。そこからお笑い担当への転落ぶりがハンパないってぇ!
もともと別の映画の主役だったラドンが初参戦。阿蘇山から出てくる事が金星人に予言されるんですが、金星人ちゃんと熊本の阿蘇山ってピンポイントで言ってくるあたり、さすがしっかり日本の事を勉強してます。でも、ラドンがゴジラと出会った瞬間に蹴りをかますんですが、何故いきなり蹴った?そりゃ喧嘩にもなるわ。
ゴジラとラドンの喧嘩は観てて楽しかったです。ラドンがゴジラ煽りまくるんですよね。何処かしら本気度が低いジャレあってるような喧嘩っぷり。でも、あれだけの巨体だとジャレあってるだけでも人間側には脅威です。で、何処かしらあきれ顔のモスラ。いや、モスラさんポーカーフェイスなんで表情あんまりわかんないんですけどね。そういえば小美人の二人がいきなりテレビに出てたのには吹きましたww意外とミーハーなんだ。
キングギドラの登場シーンはスゴく考えてあってカッコ良かったんですよ。でも飛んでる姿が3本もある首がちょっとフラフラし過ぎてて、シャッキリしてないなぁっと思ってたらバトルシーンではモスラいじめた以外あまり良いとこ無し。それこそ見た目重視のキラキラヤンキーっぽかったです。
このモスラが一人でキングギドラに挑んでボコボコにされて、そこにゴジラとラドンが手を組んで一緒に戦うようになるって構造、見事に昭和のヤンキー漫画でありそうじゃないですか?いや、逆にヤンキー漫画がゴジラ真似してたのかな?ゴジラがお笑い担当になっちゃった所も含め物凄く昭和的な作品でした。
東宝特撮ユニバース、本格始動
ゴジラ・シリーズ第5作。
Blu-rayで4回目の鑑賞。
人間ドラマに「ローマの休日」へオマージュを捧げたロマンスを盛り込み、「明るく楽しい東宝映画」を地で行く。
東宝特撮映画10周年を記念し、ゴジラ、ラドン、モスラ勢揃いに加え、宇宙超怪獣キングギドラが初登場した。
「アベンジャーズ」より48年も前に統一世界観の単独スター揃い踏み大作をやってのけていたと云うのは、すごい。
キングギドラの強烈なヴィジュアルは、まさに宇宙超怪獣の名に相応しいもの。金星の高度な文明を一夜にして滅ぼしたと云うトンデモ設定も、「なるほど」と頷けてしまう。
見事な操演によって、首がそれぞれ意志を持っているかのように動く様が、非常に生物感に溢れていて目を瞠る。引力光線をめったやたらに吐き出すのも異質の生物感を醸し出す。
飛行中に放たれる翼からの衝撃波は、東京タワーをへし折るほどの破壊力である。ちなみに本作での東京タワー倒壊が、記念すべきゴジラ・シリーズ初の東京タワー破壊となった。
ゴジラ、モスラ、ラドンが協力して、宇宙から飛来した強敵に立ち向かうなんて夢のような展開である。富士裾野に展開される大決戦は、シネマスコープも相まって大迫力だった。
モスラがゴジラとラドンを説得するユニークなシーンから、連係プレー炸裂のキングギドラとの戦いへなだれ込むのが面白い。円熟の円谷演出が光る渾身の画面に興奮して見入った。
[哀悼]
星由里子さんが2018年5月16日に亡くなられた。その翌日、追悼の想いを込めて本作を観直すことにした。
ゴジラ・シリーズは3作品にご出演されている。若大将シリーズのヒロインをはじめ、様様な作品でご活躍された。
美しさがありつつ、かわいらしさもあって、気品に溢れた女優さんだと改めて感じた。心よりご冥福をお祈りします。
[以降の鑑賞記録]
2019/01/23:Blu-ray
2019/11/03:池袋HUMAXシネマズ(短縮版)
2019/11/10:Blu-ray
2020/08/11:Amazon Prime Video
2020/12/20:Netflix
2024/11/03:Ultra HD Blu-ray(4Kリマスター)
※修正(2024/11/03)
アベンジャーズよ、これが“怪獣版”アベンジャーズだ!
シリーズ5作目。
怪獣映画の決定版!
とにかく見所が盛り沢山!
まずは何と言っても、キングギドラの初登場!
三つの首、巨大な翼、二本の尾、黄金に輝く巨体、独特の鳴き声、印象的な登場シーン、すっかり破壊活動が激減したゴジラに変わっての暴れっぷり…そのインパクトは特大。
キングギドラ一体で画面がいっぱいいっぱいになってしまうほど。
その後何度も登場、平成VSシリーズやミレニアムシリーズでも再戦、そしてハリウッドでも!
ゴジラ最大のライバルとしてファンの瞼に永遠に焼き付けられた。
そのキングギドラに対するは、ゴジラ、ラドン、モスラ。タイトルの三大怪獣とは、この三体の事を言う。
それぞれ単独で主演を張った“主演怪獣”であり、共闘してキングギドラを迎え討つ様は、まさに怪獣版『アベンジャーズ』。
四体にきちんと見せ場を設け、抜かり無し。
人間側のドラマも見応え有り。
まるで『ローマの休日』のようなサルノ王女と刑事の一時のロマンス、その王女の命を狙う暗殺者たちとのアクション、金星人を名乗る謎の女性(実は記憶を失ったサルノ王女)のミステリー、その金星人を追う刑事の妹の記者魂、渓谷に落ちた謎の隕石(実はキングギドラ)を解明しようとする科学者たち…などなど。
また、怪獣映画らしかぬお茶の間でテレビを見ていると、小美人が登場し、そこからモスラに繋がり、脚本・関沢新一のこれでもか!と言うくらいの娯楽精神、職人手腕が冴え渡る。
オススメのゴジラ映画の一本。
そして、この四体がハリウッドで激突する『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』がいよいよ!
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