「ゴジラは何故あんなに怒っているのか?」ゴジラ(1954) pekeさんの映画レビュー(感想・評価)
ゴジラは何故あんなに怒っているのか?
70年前に撮られた映画だが、作品としてのクオリティーは現代のそれとくらべてもまったく遜色がない。
撮影や音響の技術は進歩しても、映画の質じたいは全然進歩していないんだなぁ――と、昔の優れた作品を観るたびにいつも思う。
さて、本作が公開されたのは、敗戦から9年後の1954(昭和29)年。
まだ戦争の記憶がなまなましく残っている時期だったのではないかと想像する。
当時の日本人のなんともいえない思いがこの映画を作らせたのだろう。
そう、先の大戦がなければ、核兵器が開発されなければ、ゴジラという怪獣もこの映画も誕生しなかったのだなぁ……。
荒れ狂い都市を破壊しつくす巨大怪獣。
ゴジラは何故あれほどまでに怒っているのか?
そしてその強烈な怒りの根源にあるものは何なのか?
そういうことを我々はいま一度あらためて考えなくてはならないのではないか。
往年の俳優陣の中で、やはり志村喬の存在が大きい。
志村喬あっての『ゴジラ』かもしれないな、と思う。
追記
ところで、このころのゴジラの顔って、なんかちょっとかわいいですね。
いつからこわい顔になったのかな?
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