劇場公開日 2014年6月7日

「あらゆる賞賛に値する傑作だ。」ゴジラ(1954) 瀬戸口仁さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0あらゆる賞賛に値する傑作だ。

2024年11月23日
PCから投稿

海底洞窟に潜んでいたジュラ紀の怪獣「ゴジラ」が、水爆実験のために、生活環境を奪われ、東京で暴れまくる姿を描いた一大スペクタクル。本作の公開と同年に起きた、第五福竜丸事件を意識している。

原爆の恐怖から10年も経っていない日本が、そのトラウマと向き合った、美しくスリリングな映画だ。水爆を乗り切ったゴジラを倒すくだりも、いつか人類が、自分たちの技術で、自らを滅ぼすのでは無いかという、将来への危惧や警鐘が感じられる。

主権回復して間もなく、豊かでは無かった日本で、これだけの技術、これだけの特撮が出来たことに、いつも涙してしまう。当時としては信じられないほどの、画期的な映画だ。

ゴジラの姿が明らかになるまでのホラー感覚や、東京を破壊しつくす姿も、実に見事で驚異的だ。単なる怪奇怪獣映画の枠を超えて、あらゆる賞賛に値する傑作だ。

瀬戸口仁
mittyさんのコメント
2024年11月24日

丁寧なコメントをいただき、ありがとうございます。
お人柄なんでしょうね。
ゴジラは反戦反核のメッセージ性の強い、真の恐怖が伝わってくる映画でしたね。こちらこそ、今後ともよろしくお願いします。

mitty