「懐かしい作品」GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊 9さんの映画レビュー(感想・評価)
懐かしい作品
初めて観たのは何年前か忘れましたが、映画館で観れるのは本当に嬉しいです。相変わらずの哲学的な思想や退廃的な街並み ギャグがないどころかほぼ笑顔のない登場人物達 必要な説明をしないセリフ 技術を派手な方向に使わないアクション 無国情緒溢れる音楽。普遍的な無常感。渋いです。
人格を乗り移せる義体もデザインをもし自由にできるなら、要はこれアバターなんですよね。そういう意味でも自分だけでなく、現実と仮想現実の世界が曖昧になっていってるっていう。昔観た時は身体と心はなんとなく別々に捉えてたんですが、今は心は世界に引っ張られるというか。年齢も知識や経験といった心だけでは保持できないと感じてます。それは不自由な発想ですが、この年でないと実感できなかったことかもしれません。そう考えると素子の最後のセリフも、ネットも含めてこの世界は広大だし何処にでも行けるんだなと思いました。
その上で一番刺さったのは 人間が親から子供に記憶を移せないのは、人生の大半を間違えているからといったラインでした。渋いです。
広大なネットの化身のような人形使いも 意外とおしゃべりだったり 素子を探し回って一緒に成りたがったり。嘘がつけない分本音に忠実で、頭良いの追求すると馬鹿になんだなってのが とても可愛いらしいですね。甘いです。
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