「我思う、故に我あり」GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊 Masuzohさんの映画レビュー(感想・評価)
我思う、故に我あり
攻殻機動隊
人の脳とネットワークが繋がっている大戦後の近未来
そのネットワークにまつわる犯罪を専門に取り締まる
「公安9課」を中心とした物語
士郎正宗原作の漫画作品で氏特有の作り込まれた世界観は
多方面に影響を及ぼしいまだにSF作品はオマージュとも
とれる要素の繋がりを持っている不朽の名作
GISはその映画版として押井守を監督に
人間とプログラムの狭間で人間とは何か
人間を縛る国家国境とは何かといった社会状況に
切り込むよう大胆にアレンジ
その圧倒的な作画や表現
川井憲次氏の壮大なテーマ曲と共に
世界中の人々に影響を与え
「マトリックス」のウォシャウスキー兄妹は
公然とその世界観をプレゼンに用いたと言う
…って書いちゃうとそれで終わっちゃいますが
個人的に攻殻機動隊に触れたきっかけは
プレイステーションのゲームからでした
GISには出てこない漫画版のAIサポート戦車「フチコマ」
をプレイヤーキャラにしたアクションゲームで
独特の多彩な操作性と浮遊感
石野卓球が音頭をとったテクノサウンド固められたBGM
が何ともクセになる快作でした
そのPS版は漫画版をベースに作中のムービーも
士郎正宗版に寄せたものでこのキャラクターは
GIS異なるものでした
ただその後のメディア展開の草薙素子は
GISに準じたものになっていきます
電脳と繋がってネットの海を自由自在に行き来している
自分の考えることは果たして自分の考えなのか
周囲に左右されたプログラムなのか?ってのは
今のネット社会でも十分感じられる疑問かも
しれません
それくらい新聞テレビの論調とネットの論調に
剥離も生まれたりしています
改めて観るとその先進性には
驚かされるばかりでした
正直4Kリマスターの画質的なものは
そこまで感じられなかったですが大スクリーン
はやっぱり印象が異なりました