「電脳世界にアイデンティティはあるか?」GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊 シネマディクトさんの映画レビュー(感想・評価)
電脳世界にアイデンティティはあるか?
四半世紀以上前に、押井監督がこれだけ独自の世界観を構築しているのに、改めてビックリしました。人間と機械のボーダーがあいまいになり、アイデンティティすらも危うい世界のお話しは、非常に難解かつ内省的です。主人公が、自分の記憶の真偽すら分からないと呟くのはショッキングで、ある意味突き放したような幕切れも呆然とするばかりです。ストーリー自体の背景や情報が少ないので、さらに分かりにくくなります。とは言え、その難解さや情報の少なさゆえに、観客が色々解釈できると言う魅力があるのも事実。だからこそ、世界中に多くのファンがいて語り継がれているんですね。
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