GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊のレビュー・感想・評価
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今見ても古びないエポックメイキングなSFアニメ映画
押井守監督に取材したとき、「あの難しい原作をこれ以上分かりやすくはできないっていうところまで刈り込んで作ったつもりだった」と話されていました(アニメハック掲載『攻殻機動隊』25周年リレーインタビューより)。公開時に見た印象も同じで、もう少し難しいものかと身構えて見てみたらエンタメSF映画として面白いし、思索的な深みもあって凄い! と思った記憶があります。
今では当たり前に言われるようになった身体性の大切さや、心と身体が深く結びついていることなどが、脳以外全身サイボーグの素子の葛藤をとおして描かれていて、21世紀になった今見ても古びない内容になっていると思います。くわしいレビューは映画.comの映画評に書きましたので、よろしければご一読いただけるとありがたいです。
難解というよりも、わざわざ分からなく作っているように感じた
押井守さんの実写映画第一作の「紅い眼鏡」が公開されるので、観たことがなかった「攻殻機動隊」を事前に観ておこうと考えました。
私には、あんまり面白くなかったな。
難解というよりも、わざわざ分からなく作っているように感じました。あと、設定を理由にして、若い女の全裸をこれでもかと見せるのは、どうかしていると思う。下品だと感じた。
「うる星やつら」とかの時は、枝葉に意味ありげにこだわって描いていることが面白いと思っていたけれど、それをギャグじゃなくてシリアスに落とし込むのは何か違うな、と思いました。
関係ないけど、この少し前に、押井守さんの原作で森山ゆうじさんが画を描いた「とどのつまり」という漫画(「アニメージュ」で、漫画「風の谷のナウシカ」の休載期間に連載していた)は、面白いですよ。
SF苦手だとカルト的人気作品はとっつきにくいけど。
夫に誘われた。
普段、映画は見るけど、SFは苦手。
嫌いなわけではなく、世界を理解するまでに時間がかかり、気持ちが盛り上がるまでいかない。
さらにカルト的人気作というと、ハードルがあがる。
こんな素人には理解できないかもしれない、そんなとっつきにくさがある。
さらに今回は「イノセンス」と2本連続で見るという。理解できるのか。耐えられるのか。
2本とも短めということで鑑賞を決意。
YouTubeの広告で聞いたことのある歌がとにかくかっこいい。
映画全体がかっこいい。
ただ、理解するに時間がかかるのは確か。
普通の映画の作り方であれば、新人のキャラクターと教える側のキャラクターを作って、世界を説明したり、このキャラクターはこんな人だよとか公安9課ってこんなとこだよ、と見ている人に解説すると思うんだけど、そういうのはなし。
素人にはやはり理解するまでに意識が集中する。
いろんな引用も多く、消化しないまま進む。
無知な自分が見てしまってすみません、という気にすらなる。
わざと難しくしてるのかなとすら思う。
ゴーストって何? こういうことかなと自分なりに納得して進むしかない。
確認作業をしながらの鑑賞。
う〜ん、不親切。
声優さんはみんな渋くて素敵。
少佐とバトーのバディ感というか、ほんのりラブ?みたいな感じにワクワクしたのに、結局少佐が人形遣いと結ばれてしまったのはちょっと悲しかった。
作品としては楽しかったので、もう少し素人に優しいと鑑賞する人も増えるのではないかな。
あんまり子供に説明するようになんでも簡単にしろとは言わないけど、「難しそう」と思って避けられるのはもったいない。
「バカな感想で怒る人がいたら、ほんと申し訳ないです」
と、思わせるからカルト的人気作は面倒くさい。
劇場で観れて良かったです!
過去に一度観たことはあったんですが、特別上映ということで劇場で観てきました。大きなスクリーンで観れて本当に良かったです。後半のあるシーン、画面がわずかに明滅しつつフリーズしたまま、ステレオで語りかけられる場面とかは、テレビ画面で観たときは仕掛けにすら気がついてなかった気がします。
作品の世界観が今でも新鮮さを失っていませんでした。むしろレンタルか何かで観たときには「なんだかよくわからないけど雰囲気はカッコよかった」で留まってたのが、今回特に予習してないのにスルスル頭に入ってきたのは驚きました。この映画にようやく追いついた、のかな?それでもまだ同じところには到達できてませんが。
あと、以前はとにかく素子はひたすら強くてセクシーでかっこいい女性のイメージしか無かったんですが、今回改めて強さだけではなく彼女の柔らかい部分に、特に人形遣いとの会話で気がつくことができました。
そして素子の魅力を深掘りしたことで、改めて田中敦子さんの少佐はもうフィルムの中にしかいないことに深い悲しみを覚えています。謹んでご冥福をお祈りします。
草薙素子が詰まってます
30年前公開作品。
当時は難しくて内容についていけなかったけど、大人になるに連れてどんどん攻殻機動隊シリーズの魅力にはまり、今やすっかりファンに仕上がってます。
映画館でまた草薙素子に会えるなんて嬉しいです。
もちろん同日にイノセンスも鑑賞!最高でした!
自我 生命 進化とは
おウチ時間に確か見たけど折角の劇場上映機会を逃さず鑑賞 残念ながらバトーメインのイノセンスの方は見れなかった...😞
ブレードランナーみたいな世界観+ネットの未来 内容はもはや哲学だよと思った スカヨハ出演のゴーストインザシェルはこれがベースみたい 今見るととてもタイムリーなように思える、AIじゃなくてネットそしてこんな未来は近いのかも
パトレイバーの制作陣も携わっているとのことでさすがの押井守監督作品でした
TOHOで上映してないのは何故だ?
やはり押井守は天才だ!
4K上映で。
DVDなどで何度も見ていたが、多分、スクリーンでは初めて。
今回は、「イノセンス」と同時上映で、「イノセンス」は見るつもりだったが、こちらは、何度も見ているから、やめとこ、と思ったのだが…。
見て良かった!
こんなにクールで、アーティスティックだったとは!甘く見ていた…。
知った気になっていたけど全然見ていなかった!やはり押井守は天才だ!
改めて大きな画面で見ると、映像の切り取り方や、カットの間の置き方などが実にアーティスティック。クールでカッコいい。
(押井守は、制作現場では絵は描かないとのことだが、どうやってスタッフに伝えているのだろう。この世界観、揺るぎないビジュアルをどうやって構築しているのか。)
それと今回見て、「サムライ」などの監督のジャン・ピエール・メルビルの影響を感じた。スタイリッシュで抑制的で、無駄がなく、熱くならない(熱くならない炎がめらめら燃えている感じ)。
話は、ネット世界に生まれたゴーストらしきハッカー(人形使い)とこれからネットの世界に身を委ねようとしている草薙素子と現実の世界にいるバドーの三角関係の話。
当然バドーはフラれる。
クールでカッコいい映画。
映画、アニメーションとして
個人的にもっとも大切な映画だからこそ…
やはり大傑作の映画でした。
けれども内容が変わっているわけでもないので、初日に観にいく必要もなかったのは確か。
ただこの作品に敬意をもって行きました。
最初の公開当時この映画を観て、自分の中にある『感性』というか『規範』というか全ての『価値観』が全て覆させられました。
これこそ『今までに観たことのないものを観た』体験でした。
自分達のいる世界と地続きな感を見せつつも異なった近未来。
複雑ではないが丁寧に編み上げられ、何度観ても引き込まれるストーリー。
個性的な風貌とそれを上回る声色が渾然一体となり昇華されているキャラクター。
耳と脳を完全に掌握してくる音楽。
視覚を心地よくしてくれるレイアウトと作画。
そして制作にたずさわられた全てのスタッフの方々の並々ならぬ熱意を作品から感じとり、それらは自分のキャパシティではとうてい受け入れられるものではありませんでした。
一気にドはまりしました。
DVD を購入し30回以上は観たと思います。
(Ver. 2.0は2回しか観てませんが…)
緑色系でまとめられた画面構成のオープニング映像はアニメ史に残る(残さねばならない)ものです。
で、
今回の4K版ですが、確かに綺麗な画面でした。が、残念なことといいますか、最初は綺麗と思ったその画質に目がすぐに慣れてしまって、普通の視聴とかわらなくなりました。
その上観たことのある映画であるために『思い出補正』がかかってしまい、せっかくの4Kが楽しめないものとなってしまいました。
個人の勝手ではあるものの、『映画館であらためて観る必要があったのか?』『どうせならIMAXでイノセンスと合わせて、休憩無しのぶっ続け上映』とかの方がお祭り感があったように思います。
押井守監督のコメントも、どこかで読んだ感じでした。
初見と比べるのも酷でしょうが、『4Kよりも思いでの方』が勝っていました。
あと、ポスターやパンフレット、記念グッズの販売をしてほしかったです、もう劇場公開もないのでしょうし…
映画の冒頭に一言、
『少佐こと田中敦子さんに捧ぐ』
といれてほしかった(ご遺族のかたがどう思われるかにもよりますが)。
でも良い映画です。
世捨て人草薙素子の気怠い物語が良い
アニメにハマっていた頃押井守の作品が一番好きだった。一時期、寝る前に安眠用のBGMとして頻繁にリピートしていたのだが、リバイバル上映という事で久しぶりにじっくりと鑑賞したらやはり滅茶苦茶面白かった。
よく分からない専門用語が飛び交うので初見だと面食らう筈だがストーリー自体は実は至ってシンプルである。ちなみに続編のイノセンスはもっと"難解風"だが今作以上にもっとシンプルな話だと思う。
一番好きな台詞は人形使いの「DNAも自己保存の為のプログラムに過ぎない。」というやつ。ロボットが活躍する話ではロボットに、動物が活躍する話では動物に、人以外の側に共感、味方したくなるタチなのでこの台詞は人間のおごりに釘を刺しているようでお気に入り。
まるで世捨て人のような素子、夜な夜なダイビングに興じる姿は自殺願望があるのでは無いかとすら思わせる。素子と同じく孤独だが人間性を捨てきれない中途半端な男バトー。組織に多様性をもたらす為だけに選ばれた"普通の人"トグサと主要登場人物3人の対比も面白い。
前半の清掃員によるゴーストハック事件に後半の人形使い強奪と話は大まかに二分されているが、その合間に挟まれた近未来都市の情景が素晴らしく、ブレードランナーで描かれた古いものは古いものとしてそのまま街に残るという"リアル"な未来像をより深く映し出しているよう。
2〜30年前経てばこういう未来が待っているかもと想像しながら見たであろう公開当時の人々が羨ましい。
最初にシンプルな話と書いたが、物語の根底にある人間とは生命とは何かという普遍のテーマはやはりいつまでも考えさせられる。それをサイバーパンクに落とし込んだ押井守節が心地よい。
何回観ても新鮮!感動!
イノセンスもリマスター上映させるということで、2作同日に鑑賞しました。
これまでもリバイバル上映やサブスク配信で幾度となく鑑賞していますが、毎回新鮮。
1990年代に製作させたものですが、作品のテーマ、作画、デザイン…何歳になっても観るたびに感動します。
義体化・情報化の果ての社会、30年経っても色褪せないテーマ。
退廃美ある街並みがしばし流れるシーンさえも退屈させない、街並みひとつひとつにも考えさせられる。「このシーンはなくてもいいのに」と思わせるシーン一切ありません。
素子を気にかけるバトー、世帯持ちで義体化もしていないトグサ、自分を自分と認識するものの曖昧さに揺れる素子。
一人一人の個性が違った人間味に溢れていると感じます。
最終的には、人形遣いに素子を持っていかれたバトーの失恋物語に見えなくもないですが…
イノセンスはイノセンスで好きですし、いい作品なのですが…同日に鑑賞すると、やはりこちらは名作だなと感じます。
今観てもカッコいい
難しい、でも何か凄かった。
・下調べを何もせずに初めて観た。主人公が女性で派手なアクションの映画だと思いこんでいた。しかし、人間の存在意義、価値、人間ってどうして人間っていえるの?って難しい話題が中心だった。次々と理解が追い付かないまま事件が起きていた。何となく理解した気でいるけれど、答えのない問いをなげかけられて終わった。設定上、どんなキャラクターかっていうのを過去の姿を使って描くことが無意味っていうのがあるんだと思った。
・ゴーストと旧家?などの単語が下調べをしなかったせいで何となくの理解で、前提として調べておいた方がいいと思った。ゴーストは実証できない過去の記憶とかなのかな。旧家は支配している組織なのかな。観終えた後も調べてないっていう。
・ディストピアに暮らす人たちは純粋な人たちなのか、ほぼサイボーグなのかがよくわからなかった。しかし全員がもしも電脳だったら、人類は平等になるんじゃないかと思った。年齢を重ねると経験が重要視される。その経験を完全に共有できるなら個性はなくなるけど、誰も困らない気がした。しかし、考えている事も筒抜けになってしまうし不自由な感じもする。誤解もなくなる。と、書きながら別に紛争がなくなるってわけでもない気がしてきた。
・95年ということはフルで手書きのセル画だと思う。複雑な描写すべてOPから非常に美しかった。
・思春期に観てたらかなり影響を受けたんじゃないかなぁって思った。
バイアスがかかりまくる
この監督、この漫画、このアニメに全く関わって来なかった者の感想。
今回は田中敦子さんの声を聴きたい一心で鑑賞することに。
一応、少し知識を入れてから観ようと鑑賞2時間前に原作者のインタビュー記事を読んだが、慣れ親しんだ洋画のタイトルは一切出て来ず、999が出てきてちょっと意外だった。
ストーリーは、難解というよりはわかりずらい。
個々の経験(過去)が不明なので行動・発言に繋がる『種』をベースに紐解けない。
(色々派生があるのを鑑賞後知る)
ブレードランナーが映画最高値の当方としては、あの強力わかもとを連想させるシーンで口角が上がる。頭の中では琵琶が鳴っていた。
他に思い浮かんだのはロボコップ・ターミネーター辺り。
蛇足として。
乳首のズームがやたら多かったが、あれは生殖機能的に必要な身体だからなのだろうか。
そうでないなら描く必要は無いのでは?不要な性別的特徴描写はうんざりする。
草薙素子は妊娠可能なレプリカントなのか?
多分、今まで映画館で鑑賞した中でトップに入るくらいに静かだった。
咳払いひとつすら無かった。席の軋み音も無く、服の擦れ音も無かった。
ファンの方のマナーの良さは作品への愛情の深さだと思う。
初公開から30年経った現在ではAI生成、義体も生活の一部となっており、監督の鋭い見識にただただ脱帽です。
押井守監督の傑作『イノセンス』(2004)の公開20周年を記念して4Kリマスター版が2月28日から『GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊』(1995)4Kリマスター版と同時で2週間限定劇場初公開。
『GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊』(1995/85分)
劇場公開からもう30年、月日が経つのは本当に早いですね。
監督・押井守氏×脚本・伊藤和典氏のコンビは『うる星やつら』『機動警察パトレイバー』で心酔していたのでもちろん公開当時劇場に足を運びました。
『機動警察パトレイバー the Movie』(1989)でもまだ一般的ではないOS(オペレーティングシステム)がウイルス感染するサイバーテロ事件を描く、時代を先取りした題材でしたが、本作でも人間の電脳化や義体、それら進歩に伴うハッキングなどの事件が題材、時代の三歩先ぐらいを描き、私も何とか理解しようと背伸びしながら悪戦苦闘していましたね。
確かに作品のクオリティもですが、テーマの先見性に世界は絶賛、その後の『マトリックス』(1999)や『A.I.』(2001)にも少なからず影響を与えたと思います。
初公開から30年経った現在ではAI生成、義体も生活の一部となっており、監督の鋭い見識にただただ脱帽です。
すでに今では消えつつある香港のネオンサインで彩られた近未来の世界観や、民族音楽やガムランを重視した川井憲次氏の音楽も秀逸。
個人的には『機動警察パトレイバー the Movie』のサイバーテロや、『ブレードランナー』(1982)で描かれた製造から数年経つと感情が芽生えるレプリカント(人造人間)をさらに掘り下げた作品世界が好きですね。
日本のアニメ史上において海外に注目、評価される新次元を開いた記念碑的作品であることに間違いはありませんね。
なんという完成度のラブコメ
難しい
政府から人形使いを取り返し合体する話!
•前から見ようと思ってた作品が映画館で上映されていたので視聴!
•絵とbgmはめっちゃ好みだが、ストーリーが難解で退屈な時もあった。最初は政府に敵対する組織を倒す話だと思ったが、政府の機関ごとの争いだった、、
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