劇場公開日 1971年8月14日

「単なる英雄譚ではない反戦への強いメッセージ」激動の昭和史 沖縄決戦 矢萩久登さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0単なる英雄譚ではない反戦への強いメッセージ

2024年8月16日
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鑑賞方法:映画館

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新文芸坐さんにて「映画監督・岡本喜八 生誕100周年記念プロジェクト in 新文芸坐 vol. 3 「戦中派」岡本喜八」にて『激動の昭和史 沖縄決戦』(1971)を8月15日に鑑賞。

『激動の昭和史 沖縄決戦』(1971)東宝8.15シリーズの第5作。
岡本喜八監督、脚本は新藤兼人さん。
実際に戦火を越えてきた岡本喜八監督らしく太平洋戦争末期の沖縄戦を客観的な視点で捉え、敵兵の演出もできるだけ排除、日本軍と市井の人々のみフォーカスを当てることで凄惨な沖縄の事実を描ききり、単なる英雄譚ではない反戦を訴えかけておりました。

軍司令部の小林桂樹さん、丹波哲郎さん、仲代達矢さんをはじめ、中谷一郎さん、高橋悦史さん、岸田森さん、天本英世さんの喜八組の面々、川津祐介さん、池部良さん、
鈴木瑞穂さん、神山繁さん、浜村純さん、東野英治郎さん、東野英心さん、井川比佐志さん、田中邦衛さん。そしてナレーターは小林清志さん。
当時としてもオールキャストだったでしょうが、とにかくキャスト、ナレーションが多彩で重厚。
2025年終戦80周年になりますが、本作品のような個性的で重厚なキャスティングはなかなか想像がつきませんね。
毎年この時期はこのような映画ときちんと向き合いたいですね。

矢萩久登