劇場公開日 1971年8月14日

「踊る婆と戦車砲」激動の昭和史 沖縄決戦 Kjさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0踊る婆と戦車砲

2020年9月6日
iPhoneアプリから投稿

第32軍を中心に沖縄戦を時系列的に伝える。淡々として描き出されるため、通り過ぎてしまいそうになるが、多くの側面を幅広く捉えている。渡嘉敷村の集団自決に始まり、南風原病院での「処置」、南部撤退行に最後の抵抗まで、少なくとも今、沖縄戦を撮って、ここまでストレートに伝えることは難しいだろう。司令の自決の場所に逃げ戻った兵士が雪崩れ込んできて、混乱の中で腹切りと、美学とは程遠い。描写に不足はあるかも知れぬが、少なくともそのものを伝えておきたいという作り手の意欲が伝わってくる。

Kj