黒い三度笠

劇場公開日:

解説

プロデューサーの浅井昭三郎の脚本を「舞妓の休日」のコンビ、西山正輝が監督、本田平三が撮影した股旅もの。

1961年製作/70分/日本
配給:大映
劇場公開日:1961年11月12日

ストーリー

関八州のいたるところに出没、弱者の味方として刀をふるう謎の人物--人呼んで“黒い三度笠”。実は大前田英五郎だが、彼に異常な興味をもったのが旅の女おけいと若い旅鴉・国定村の忠次である。英五郎は道中、捕方に追われる新助を助けた。新助はもと飯岡一家で今は兇状持ち。彼は英五郎に自分の命を十両で売りたいと申し出た。それで病気の恋人おえんを助けようというのだ。英五郎は新助の話を色々聞くうち飯岡一味と悪代官渡会重兵衛の悪事を知った。そこに忠次とおけいが居合せた。英五郎は忠次に新助を預け、おけいと共に十両の金をおえんに届けることにした。飯岡の宿に来た英五郎は、おえんが偶然にも彼を待つ掛け茶屋のお勝のもとで働いていることを知った。お勝は英五郎を慕ったこともあったが、今は亡夫の忘れがたみお美代と暮らしていた。しかし、おえんは病気を治すため飯岡助五郎の手先になっていた。英五郎は彼女の不実を怒ると、お勝は、新助の命乞いのため手先になっていたのだと説明した。一方、助五郎は、黒い三度笠とお勝が知り合いだと知ると、お勝に英五郎をおびき出させることを強制し、人質にお美代を奪い馬小屋に押しこめた。わが子可愛さにお勝は英五郎を呼び出し、すぐ思い返したが、英五郎は飯岡一味に包囲されてしまった。英五郎と旧知の子供太郎吉に事の真実を伝えさせるお勝。話を聞いた英五郎は、お美代を連れ出そうと包囲を切りぬけ馬小屋へ。しかし、馬小屋は炬火をもった人の輪に包囲されていた。折から、おけいの案内で飯岡へ来た忠次と新助は、太郎吉から英五郎の危険を知って駈けつけたが、時おそく炬火が火矢代りに次々と馬小屋に投げ入れられ、小屋は紅蓮の炎と化していた。……それを心地よげに眺めていた渡会重五郎たちの前へ、忽然と現れたのは黒い三度笠だった。英五郎の正義の長ドスは鞘走った。忠次も張り切って暴れまくった。次の朝、一同に見送られてまた何処へ行くのか黒い三度笠は街道の朝霧に消えていった。

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