アパッチ
解説
1886年、アパッチの族長ジェロニモはアメリカ合衆国に降伏したが、ただひとり青年マサイだけはそれを拒み、脱走を図る。やがて彼はセントルイスに逃亡。その地でチェロキーの農夫に出会い、トウモロコシの種をもらう。その後、故郷に戻ったマサイは抵抗を続けながらも、生まれてくる子供のために農業を始めることに……。名匠アルドリッチ監督がランカスター演ずる先住民を主人公にすえて描く異色ウェスタン。
1954年製作/91分/アメリカ
原題または英題:Apache
1886年、アパッチの族長ジェロニモはアメリカ合衆国に降伏したが、ただひとり青年マサイだけはそれを拒み、脱走を図る。やがて彼はセントルイスに逃亡。その地でチェロキーの農夫に出会い、トウモロコシの種をもらう。その後、故郷に戻ったマサイは抵抗を続けながらも、生まれてくる子供のために農業を始めることに……。名匠アルドリッチ監督がランカスター演ずる先住民を主人公にすえて描く異色ウェスタン。
1954年製作/91分/アメリカ
原題または英題:Apache
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2009年9月3日バートランカスターが顔を黒塗りしてインディアンを演じていて、ヒロインも白人が顔を塗っていて彫りの深さに違和感がすごかったのだけど見ているうちに慣れた。テレビで放送される西部劇にはあまりインディアンが出ないし、主人公がインディアンというのも珍しい。しかもかっこよく英雄的に描かれていて面白かった。インディアンもいろいろで、白人と友好的なインディアンから農業を勧められていた。都会に行ってうろうろしていると、靴でインディアンであることがバレて追われてしまうところが気の毒だ。ヒロインに対して信用しなくて、縛り上げて泥水を飲ませていたのもすごい。
総合60点 ( ストーリー:55点|キャスト:60点|演出:60点|ビジュアル:65点|音楽:60点 )
1954年の制作ながら、白人が一方的にアメリカ原住民を撃ち殺すのではなく、白人に迫害されるアメリカ原住民を主人公に置いたのは先見性がある。それでもまだ青い目の白人がアメリカ原住民を演じているのは違和感があるものの、時代背景を考えれば仕方ない。
それで映画の内容だが、アメリカという近代国家が設立され社会基盤が整い追い詰められていくアパッチ族が、最後の組織的抵抗を終わらせ部族は白人に堕落させられ、それでも一人で誇りを持って孤独な戦いをしていく姿が悪くない。結局白人だけでなく魂を失った自分の部族からも裏切られ時代に取り残され、山奥で二人でひっそりと人目をはばかりながら明日をもしれず刹那的に寂しく気高く孤高に生きようとする場面が最も良かった。だがその後の結末の突然の幕切れは綺麗にまとめようとしすぎでがっかり。
画面から迫ってきますよ、バート・ランカスターが。敵に忍び寄る時、なんか白目になってるみたいな不気味な様子を醸し出してて、怪演って感じがぴったりでしたね。
戦士にこだわる姿が、もうちょっと豊かに描かれてたら嬉しかったかな。