劇場公開日 1979年7月14日

「自虐金田一」金田一耕助の冒険 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

2.5自虐金田一

2014年11月20日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

単純

横溝正史ブームの最中、古谷一行主演で大林宣彦が監督した金田一映画。1979年の作品。

既に古谷一行はTVシリーズで金田一を演じ人気を博し、その映画化…じゃない。
ナンセンスギャグとパロディ満載の異色の金田一映画。

一応、短編「瞳の中の女」を原作としているが、原型ナシ。
一応ストーリーもミステリーもあるが、脱線しまくり。

映画に本にTVに、マスコミの寵児となった金田一。唯一謎を残した事件に、再び挑む…。

金田一好きなのでいつか一見したいと思いつつ、なかなか見る機会が無かった本作。
で、ようやく機会があり、見てみたのだけど…

「…」。

ギャグにパロディ、ギャグにパロディの繰り返し。
別にそれは悪くないんだけど、決定的なまでに面白くない。
ギャグはダダスベり、パロディは当時のCMなんかがネタらしいがさっぱり分からず…。
小ネタは「トリック」並み。

金田一作品自体のパロディもあり。これはちょっと面白かった。
“病院坂”とか、「ようし、分からぬか!」とか、市川金田一のようなカット割りとか。

横溝正史も本人役で出演。あの台詞は本音か。
某超大物俳優も金田一に!

殺人防御率の低さで知られる金田一。
ラストは、それに対して弁明する自虐ネタと、金田一が金田一作品への愛を語る。

後はただのお遊び。
収束つかず。

やっぱり金田一は、おどろおどろしいミステリーが好き。

近大