劇場公開日 1979年7月14日

「大林節全開!〜徹頭徹尾、冗談映画。」金田一耕助の冒険 Haihaiさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5大林節全開!〜徹頭徹尾、冗談映画。

2025年4月8日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

笑える

1979年公開、配給・東映。

【監督】:大林宣彦
【脚本】:斎藤耕一、中野顕彰
【原作】:横溝正史〜『瞳の中の女』より
【製作】:角川春樹

主な配役
【金田一耕助】:古谷一行
【等々力警部】:田中邦衛
ほかに、仲谷昇、山本麟一、吉田日出子、坂上二郎、東千代之介、樹木希林、熊谷美由紀、江木俊夫、石井めぐみ

1.角川春樹と大林宣彦

角川春樹は、『犬神家の一族』、『人間の証明』、『野生の証明』、『悪魔が来りて笛を吹く』などで時代の寵児となり、角川文庫と角川映画のタッグは、新たなメディアミクスとして大いにもてはやされた。

大林宣彦は、『HOUSE ハウス』で商業映画デビューしたが、本作は、大人気となった『ねらわれた学園』、『時をかける少女』、『転校生』などの前になる。

角川春樹37歳、大林宣彦41歳。

なんの躊躇もなく、とことん、冗談映画を作り込んだ。
ふたりの笑い声が聞こえるような感じさえする。

2.当時を知らないと笑えない箇所も

いや、当時を知っていても、散りばめられた小ネタのすべては拾えない。無理だ。

CMディレクターとして、3000本を超える作品を残した大林宣彦ならでは?(笑)の、CMネタが随所に出てくる。
インスタントコーヒー(Maxim)、クルマ(RX-7)などのくだりは、ただ入れたかっただけ、という感じだ。

3.誰も笑えない喜劇

『蘇る金狼』と同時上映された本作。
金田一耕助がローラースケートで走り回り、
富士急ハイランドでデート?したりするのを観たい人は、居なかった(と思う)。

残念ながら本作の評価は、いまも低いままだ。

だが、角川−大林ペアは、その後ヒット作を放つ。
その二人を引き合わせた企画というところには価値がある。

☆2.5

Haihai
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