劇場公開日 1977年4月2日

「やはり日本人は股旅物が好きだなー」悪魔の手毬唄(1977) KIDO LOHKENさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0やはり日本人は股旅物が好きだなー

2020年6月22日
PCから投稿

見てる間はストーリーとか、いろんなものに集中しているので犯人が誰だとかアリバイやトリックなど考える余裕は少ししかない。 映画には複雑なミステリーは合わないのであってかといって単調過ぎても面白くなくそこのところが難しい。その点、この映画は登場人物も結構多すぎるし頭フル回転でないと一瞬でワケわかんなくなる。しかし、そうして必死こいて見てると一番 ポイントとなるメイントリックって言うか、その部分が分かってしまうわけだ。そこは分かってしまうのだがしかし犯人のアリバイとかそういうところが全然描かれていない。つまりミステリーとしては成り立っていない。ということで、あまり高い評価は出来ないかな。
それに私好みの女優も出ていなかったし。
この映画の一番いいところは若山富三郎の役所であろう。あの役所はやはりいい俳優でないと映画が持たない。こんだけステリー映画として失敗していても、そこんとこだけ輝いている。それで挽回してまあまあの作品になったという感じがする。
そして金田一ものは何と言うか旅情があると言うか、去っていくところにいつも味があっていいね。

タンバラライ