「.」悪魔の手毬唄(1977) 瀬雨伊府 琴さんの映画レビュー(感想・評価)
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自宅(CS放送)にて何度目かの再鑑賞。細部に至る迄、丁寧に撮った感が有り、シリーズ二作目にして、恐らく市川・金田一モノでの最高傑作だと思う。原作の雰囲気に合った遠景を多用した牧歌的な風景と対照的に凄惨な描写は実験的な作風と相俟って持ち味を十二分に発揮しており、監督の力量を再認識した。何と云っても黒バックで子供が毬を撞くシーンは鬼気迫る不気味さが滲み出ており、夢に出そう。描かれているトリックを含め、ほぼ忠実に映像化されているが、原作の持つフーダニットの要素も再現して欲しかった。75/100点。
・“青池歌名雄”の北公次は一人浮いていて難有りだが、名優揃いのキャストは見応え充分。中でも“磯川”警部の若山富三郎は自然で違和感無く、忘れ難い存在。
・鑑賞日:2012年3月19日(月)
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