劇場公開日 1949年8月16日

「【戦後の東京で生きる若者達が、明るくブギを歌い前向きに生きる姿を描いたミュージカル風コメディ。高峰秀子さん、歌巧いなあ。下宿先の主人古今亭志ん生師匠の軽妙洒脱な喋りが観れるのも貴重な作品です。】」銀座カンカン娘 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5【戦後の東京で生きる若者達が、明るくブギを歌い前向きに生きる姿を描いたミュージカル風コメディ。高峰秀子さん、歌巧いなあ。下宿先の主人古今亭志ん生師匠の軽妙洒脱な喋りが観れるのも貴重な作品です。】

2024年4月8日
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鑑賞方法:VOD

楽しい

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■お秋(高峰秀子)とお春(笠置シヅ子)はそれぞれ画家と声楽家を目指し、貧乏ながらも楽しく暮らしていた。
 ある日、イヌを連れたお秋は偶然映画のロケ隊に出会い、銀座で艶歌師をしている白井と知りあう。お秋とお春、白井の3人は、銀座のキャバレーを次々と歌い回ることにしたが、これが受けてお金を稼ぐ事に成功する。

◆感想

・貧しさを歌で吹き飛ばす若者達の姿が、観ていて気持ち良い。

・お秋とお春は稼いだお金を昔型儀の主に渡そうとするが、それを固辞する主。けれども、軽妙洒脱な話をして、そのお金を有難く貰うシーンも、江戸っ子だねえ。

■下宿先の主を演じた古今亭志ん生師匠が、名人芸を披露しているのも貴重である。

・キャバレーで酔客から絡まれたお秋を助ける武助(灰田勝彦)が彼らをぶん投げるが、その帰りに待ち伏せしていた彼らに、武助は手を出さないシーンも良い。
 ”何で、やっつけちゃわないのよ。”と憤慨するお秋に対し、武助が言った言葉が良い。
 ”僕は、あんな奴らと命の遣り取りをしたくないんだ・・。”
 で、お秋は武助に惚れるのである。

<今作は、戦後の東京で貧しく暮らしつつも、歌で明るく生きる若者達の姿が、気持ちの良い作品である。
 序でに言うと、今作は私が生まれる遥か前に公開されているが、何故か”銀座カンカン娘”が歌えてしまうNOBUでした。何故?>

NOBU