疑惑のレビュー・感想・評価
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日本を代表する女優のシバきあい
死んだ亭主(仲谷昇)には申し訳ないが、ありゃ殺されても文句言えねぇ〜みたいな作品。ワインのぶっかけ合いにこの作品の殆どの価値がある。
桃井かおりのふてぶてしさ炸裂‼️
富山県の田舎に嫁に行った水商売の女。
後妻ではあるが、旦那は経営者の一族の長。
当然問題は起きる。
そして、事件。
球磨子という、女。演技ということは分かっているけれども、ふてぶてしい。
この映画は、必見だ。
松本清張が、自身で脚色したという。
裁判シーンは、よくできている。裁判とはこういうものだというお手本。裁判映画である。
さらに、水商売の女と、高学歴の弁護士の女の対比。
どのシーンも火花が飛んでいる。
全体的に芸術的な映画ではないが、見れて良かった。
岩下志麻さんは、美しい。鹿賀丈史は若い。森田健作も若い。
法廷心理劇
被疑者及び弁護士と検察の争いではなく、被疑者・桃井かおりvs弁護士・岩下志麻との対決という構図の法廷心理劇だった。
悪女が活躍していた時代。女が男を操ってなんぼの時代だったのだと思います。過去を引きずってどことなく陰があるが、ぶちきれる性格の桃井かおり。そして、演技は極妻と変わらないほど冷たい表情の岩下志麻。前科4犯というだけで犯人扱いされ、遺族、マスコミ、警察全てを敵に回しているので、顧問弁護士だって辞任してしまう始末。そんな中、国選弁護人として岩下志麻が接見する・・・
ストーリーの構成も桃井かおりが白か黒かをはっきりさせるだけの単純なものであるのに、どこかに嘘がある被疑者や証人たち。神聖な法廷であるにも拘わらず、ふてぶてしい態度や野次や恫喝で証言を中断させたりする面白さ。拘置所で六法全書を読み漁って法律知識を身につけたはずなのに、腹が立つと見境がつかなくなる役は桃井のキャラにぴたりとはまっていました。
テレビ放映されたときに見てるのに、スクリーンで改めて観ると地元のロケ地ばかりに目が行ってしまいました。中心は富山県ですが、石川県も千里浜、和倉の加賀屋(『ゼロの焦点』のときからは建て替えられて綺麗になっていた)、兼六園等々のロケがあったようで、舞台は富山と石川の往復が激しかったです。昨年の『8月のクリスマス』では高岡と金沢がまるでご近所のように扱われていましたが、この映画では富山・石川がとても近くのようでした。岩下志麻が事故を起こしそうになったのは南新保の交差点。空き缶は車の足元に置かないようにしなければいけません・・・一度怖い経験しましたよ・・・
コミカルな部分もあるし、キャラクターのユニークさ、本当はどっちなんだ?と推理する面白さによって、『ゼロの焦点』のような北陸の暗さは全く感じられません。だけど、田舎ということを強調してたような・・・「富山は田舎じゃない!」という台詞が頭から離れません・・・
良い。上品。
ビックリした。
古い映画ってあんまり観ないけど、素敵でした。
よかった。
この作品、すごく良い。すごく良い。
表現力ゼロだけど、
スマホのない時代に生きたかった。
令和を生き抜くけど....
昭和はいい時代だっただね。
オカマのバイブル
なんだっけ。いつだっけ。
どこかのオカマがバイブルだって
言ってたのよね、この映画。
オカマとして、1回観とくべきだと
思ったの。
終始桃井かおりの演技に惹き込まれる。
桃井かおりが輝きすぎてる。
さすがね、SK-II。
この頃の桃井かおりは、
今の二階堂ふみとなんだかリンクする。
まあ、いっぺんオカマは
見なさい。
どうしようもないワルの援護をしなきゃならないってのは藁の楯とかでも...
どうしようもないワルの援護をしなきゃならないってのは藁の楯とかでもあったけど、球磨子は六法全書を読み込んだり法廷で核心を突いたり意外と弱い部分を見せたりとなかなか多面的で面白い。感情的な球磨子と冷静な佐原弁護士の対比がずっと展開されるのが見所であるが最後にそれが崩れそうになる。法廷では敏腕で容赦ないがプライベートでは我が子との面会拒否を要求され法の限界に打ちのめされる佐原に対し、感情的で衝動的だが無罪を勝ち取った球磨子が挑発するシーンだ。「あんた自分のこと好きじゃないんでしょかわいそうな人ね」とワインをぶっかけられる。球磨子弁護への抗議電話にも涼しい顔で意に介さなかった佐原だがこれはこたえただろう。だが佐原はプライドを保ち冷静さを欠かなかった。何事もほどほどにしておけば好かれるのに不器用に「自分」を貫きすぎると周囲に嫌われてしまうんだよね。あそこでブチ切れて球磨子につかみかかったりワンワン泣いたりしたら二人は絶交してただろうけど、何か深い部分でこの二人は似た者同士なのかもしれないなあと思った。
性悪女対氷の女
先日2時間のスペシャルドラマとしても放送されたが、やはりこの1982年の野村芳太郎監督作は素晴らしい。
数ある松本清張映画でも傑作の一つ。
ミステリーとしても法廷映画としても醍醐味たっぷりで見応えあるが、2人の女性の対比が興味深い。
桃井かおり演じる被告・球磨子と岩下志麻演じる弁護士・律子。
球磨子は高飛車・高慢で保険金殺人の容疑者で、今の言葉で言うといわゆるビッチ。
律子は弁護士として社会的地位も名声もある、いわゆるエリート。
裁判が終わり、2人の明暗も分かれる。
球磨子は自由になり、律子は子供と離れ離れになる。
手に入れた女と失った女。
裁判時は感情を抑え、弁護する者される者の関係だったが、本当はお互い生理的に大嫌いな女。
2人が対等な女同士として対峙するラストシーンからその関係がピリピリ伝わる。
女同士の愛憎渦巻き、プライドが火花を散らす。
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